新型コロナウイルスの影響で、一時は落ち込んだ大卒の求人倍率。現在は求人総数が求職者数を上回る「売り手市場」となっていますが、実際は10人に6~7人が内定を辞退しており、辞退率は65%に迫っています。データとともに人材市場の現状を紐解いていきましょう。
内定率高水準も…見逃せない「内定辞退率」
就職内定率と内定辞退率の変化も見てみましょう。
2021年10月1日時点の大学生の就職内定率は92.4%となり、コロナ禍前となる2020年卒と同水準に回復しています。業界的には、情報通信業、製造業、金融・保険業、医療・福祉業が伸びています。内定辞退率も同じくコロナ禍以前の約65%に近づいており、10人に内定を出しても6~7人が内定辞退をする状況にあります。
このような数字から見ても、今後の景気の不安感は残るものの、企業の新卒人材の採用意欲は上昇傾向であり、かつ長期的には若者の数が減少傾向になることも見込み、今から他社に負けない採用競争力を保有することが重要であることは明らかです。
近藤 悦康
株式会社Legaseed
代表取締役CEO
株式会社Legaseed
代表取締役CEO
1979年、岡山県生まれ。アチーブメント株式会社に新卒第1号で入社し、数々の新規事業を立ち上げながら、口コミで集まる人材採用の仕組みを構築し、年間2万人以上が応募するに人気企業へと飛躍させる。
2013年、株式会社Legaseedを設立。「はたらくを、しあわせに」を企業理念に600社の企業に新卒採用、人材育成、人事制度設計などの組織変革のコンサルティングを実施。また、会社経営者、ビジネスパーソン、新卒学生など、延べ10万人を超える人たちにセミナーやワークショップを行う。同社は、年間1万7,000名を超える学生が応募する人気企業となり、「楽天みん就」で学生が選ぶ「2021年卒インターン人気企業ランキング」で10位(2021年調べ)。成長が期待されるベンチャー企業100社として、2022年「ベストベンチャー100」に選出される。
主な著書に『99%の会社が知らない「超・デジタル採用術」 オンラインでも応募者の心は「見える化」できる!』(徳間書店)、『日本一学生が集まる中小企業の秘密』(徳間書店)、『社長のための、会社を潰さない人材採用術内定辞退ゼロ』(実業之日本社)、『伸びてる会社がやっている「新卒」を「即戦力化」する方法』(クロスメディア・パブリッシング)がある。
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連載コロナで激変した人材採用…応募者の心を「見える化」できる採用DX