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中小企業や上場企業オーナーが抱える問題の中でも事業承継や相続は関心の大きなところでしょう。実際に、「将来、相続税はいくらかかるのだろう?」「相続が起きてしまったら残された家族が揉めないだろうか?」といった心配事は尽きないはずです。特に業績の好調な企業や社歴が長い中小企業は、相続税の対象となる自社株式の相続税評価額が多額になり、将来の相続時に多額の納税負担に苦しむことも珍しくありません。企業オーナーが取り組むべき事業承継対策についてみていきましょう。

事業承継を取り巻く問題点

中小企業オーナーの事業承継対策は重要性が高い事項にも関わらず対応が遅れがちです。これにはいくつかの理由があります。

後継者不在による社長の高齢化と相談先の不足

中小企業オーナーを悩ませる大きな問題の一つに「後継者不在」が挙げられます。

 

中小企業の社長の平均年齢は70歳近くまで進んでおり、これは後継者が中々見つからないことが挙げられます。次に「顧問税理士が事業承継の分野に詳しくない」ということが挙げられます。

 

日本の税理士事務所の多くは法人の決算のサポート、所得税の確定申告業務を行う事務所が多く、事業承継や相続税の分野を得意にする会計事務所はごく僅かです。税理士も医者と同じように専門分野が分かれていますので、企業オーナーも悩みに応じて複数の税理士に相談することやセカンドオピニオンをとることが重要です。

 

しかしながら、事業承継や相続税の分野は税理士業界の中でも専門にしている事務所が少なく、中小企業が抱える事業承継の課題に専門家が対応しきれていないという現状があります。

事業承継について取り組むべき3つの問題と優先順位

事業承継について取り組む際によく「相続税や贈与税の節税」が挙げられますが、それ以上に重要な課題もあります。この章では具体的な事業承継対策を見ていく前に、取り組むべき3つの課題と優先順位について解説していきます。

 

<事業承継で取り組むべき3つの問題>

1.争族対策

2.納税資金

3.節税対策

 

この3つの課題を並行して解決していくことが大切です。そして優先順位として第一に挙げられることが「節税対策」ではなく「争族対策」なのです。いくら節税対策が上手くいっても、結果的に残された相続人が争いを起こしてしまっては残念ながら事業承継は失敗に終わったといっても過言ではないでしょう。

 

しかし、中小企業の事業承継は自社株式というすぐには換金できない資産に価値がつくことから、「後継者」と「非後継者」との間で争いが起きることが多いのです。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。

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