口コミが従業員のやる気を引き出す
一般的にオンラインショッピングで欲しいものを買う際に、価格.com などの比較サイトで購入するのはいつでも最安値でしょう。価格が高いところでわざわざ購入する人はいません。
しかし、店舗接客ではそれがあり得るのです。
「良いことを教えてもらえた」
「さすがプロ販売員、希望条件の中で最もふさわしい商品を提案してくれた」
このように欲しい商品を買いに店舗に足を運ぶのではなく、接客を通して想定外(感動的)な提案をしてくれることで顧客はその場で意思決定をします。
ここで、「ちょっと待って。サイトで調べていい?」というお客様も中にはいるかもしれませんが、購入後にこれからもこの店員さんのアドバイスを聞きながら商品選択をしたいと思ったらまず調べることはしません。
そういう意味でも、店頭で働く販売員やスタッフはお客様の知覚・知識を超えた状態で常にお出迎えをしなければいけないと私は思っています。
私もアルバイト時代にトップセールスの先輩方と一緒に働いてきて、今の時代だったらとんでもない売上になっているな、と思います。
多くのお客様が「佐藤さん」と毎日のように来店するからです。
それくらい支持されているトップセールスの佐藤さんがお客様に口コミを依頼したら、とんでもなく長い文章と写真でクチコミ投稿してくれることでしょう。
それだけ佐藤さんに恩があるからです。誰だって嬉しいことありがたいことをしてもらえたら返したいという気持ちが生まれますよね。
当時はまだ口コミが一般的ではなかったので、人伝で来店されていましたが、オンラインの爆発があったらもっと違う結果になっていたのではないか、と思います。
今は、チャンスです。
お客様にとって価値の高い接客をすることができれば、名指しでコメントを書いてもらうことができるし、スタッフ指名をしてもらえるので、まるでタレントのような人気ぶりで日々の接客をしてくれるようになります。
馴染みのお客様を増やして従業員のモチベーションを上げていきましょう。
成田 直人
ジャパンブルーコンサルティング株式会社代表取締役