(※写真はイメージです/PIXTA)

「サイレントクレーム」とは、不満を直接お店や店員に伝えずに、その商品・サービスの利用をやめることをいいます。なぜ放置してはいけないのでしょうか。コンサルタントの成田直人氏が著書『お客様を「集める」から「集まる」へ 口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

口コミ投稿依頼は「断られるのが怖い」

■口コミ投稿依頼が必須!自然に書いてもらえることはない

 

口コミ投稿をしてもらう際に、思うように集まらないことに落ち込む店長や店舗経営者がいます。これまで店舗を作り込んだり、顧客ストレスを排除するための努力をしてきたのに、思うように口コミが集まらない……というネガティブな結果になることはよくあります。

 

この時に私が確認のため「毎回センターピン以降に顧客に口コミ投稿依頼をしましたか?」と聞くと、たいてい答えは「NO」であることが多いです。

 

表面上の理由は「忙しいから」といった返答が多いのですが、ほぼすべての真の理由は「断られるのが怖い」だということがわかりました。

 

忙しい店舗でも集まっているところは集まっています。やはり口コミを集める初期は成功体験が乏しいため、なかなか口コミ投稿依頼をスムーズにできていない店舗が多いように感じています。

 

店頭で働くパートさんと話をして「2〜3回口コミ投稿をお願いして断られると心が折れそうになる」というフィードバックを受けた時に気づいたことがあります。

 

「もしかしたらまだ早いのかもしれない……」ということです。

 

口コミ投稿は本連載を読んだ瞬間から本格的に取り組んでいただきたいので、いずれにせよ断られるシチュエーションは生まれてくるのですが、1日20件以上のチャンスがあって1件も口コミが集まらないのだとしたら、一度ストップしてここまで本連載で紹介した手順に取り組んでみていただくとよいと思います。

 

結局、お客様は「いいよ、いいよ!」とすぐに首を縦に振ってくれるのではなく、自分という人間をオンライン上に晒すことに若干の恐怖心を抱いています(もちろん中には別アカウントを作りペンネームで投稿する人もいます)。

 

この恐怖心を突破するためにも、ストレスフリーと顧客感動を作るセンターピンを今一度作り込んで再チャレンジするのも、一つの手ではないかと思います。口コミ投稿は依頼をしなければ基本的に書いてもらえないので、いずれにせよアプローチは必須になります。特に100件突破するまでは1件の口コミが目立つのでより投稿が消極的になります。

 

これまで紹介した通り「タイミング」がとても大切ですし、口コミ投稿をしたくなるようなクオリティの店舗に仕上げることも欠かせません。

 

あなたがもし飲食店に足を運び、そこそこの満足度の店の店員さんから「本日のご感想をGoogleマップに投稿していただいてもよろしいでしょうか?」と聞かれたらいかがでしょうか。

 

「店員さん頑張っているから書いてあげようかな」とは思わないでしょう。どちらかというと「あとで書いておく」「今日は時間がないから無理」と口を濁して口コミ投稿をせずに帰るのではないかと思います。

 

難易度は高いですがこの壁は乗り越える必要があります。

 

そのためにも口コミ投稿をお願いする段階では、お客様に何をお願いしてもYESと言ってもらえるくらいの高い満足度を作っていきましょう。

 

次ページ「サイレントクレーム」を無視できないワケ

※本連載は成田直人氏の著書『お客様を「集める」から「集まる」へ 口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を罰すし、再編集したものです。

口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術

口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術

成田 直人

日本能率協会マネジメントセンター

広告費をかけて集客をするのが、これまでの店舗ビジネスの勝ちパターンでしたが、小売・サービス・飲食など、店舗にかかわるすべての業界において、広告の費用対効果が合わなくなってきており、それにともない一人の顧客の獲得…

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