※画像はイメージです/PIXTA

「入社3年以内の離職率が3割」ともいわれる時代、新入社員をはじめとした若手の育成は、どの企業にとっても大きな課題です。今回は、新入社員のマネジメントの注意点を3つに絞って解説します。

 

「目標」と「評価基準」を明確にする

マネジメントの注意点3

 

「あなたは、この3ヵ月間でなにを会社から求められていますか」

「あなたの給料は、どうすれば上がるのですか」

「入社3年目までに取得しなければならない資格はなんですか」

 

皆さんの組織で働く新入社員たちに上記の質問をした場合、何人が答えられるでしょうか。

 

私は、社会人になって10年以上たちますが、いまだに新卒1年目のときの目標をはっきり覚えています。個人の生命保険獲得件数、個人の生命保険金額、社内テストの点数、ファイナンシャルプランニング技能士2級と日商簿記3級の取得。社会人1年目の飛び込み営業からスタートしているわけですから、どうやってお客様を獲得するのかなどの悩みはもちろんありましたが、目標がはっきりしていたので、やるべきことへの迷いはありませんでした

 

そして評価基準も明確でした。同期入社のなかで営業実績、テストの実績で順位付けされるわけです。そして上位7人が高い評価を得ることができました。

 

「なぜあの人が」

「私のほうが頑張っていたはずなのに」

「あの上司は贔屓をしている」

 

こういったねたみや陰口は一切ありませんでした。なぜなら、あらかじめ評価基準は定められていたからです。

 

「最近入ってきた新入社員になにをさせていますか」という質問を経営者にしたとき、「入ったばかりだからOJT(現任訓練)で仕事を覚えさせているところだよ」という回答をもらうことがあります。ただ、このとき目標と評価が明確であることは少ないでしょう。「新入社員はとりあえずOJT」となっている会社が多いかもしれません。OJTは目標を達成するための手段です。目標がないままでは効果が期待できません。ぜひとも新入社員の目標と評価基準を作成してみてください。

 

できれば、入社後3ヵ月、半年、1年、2年、3年、5年後の目標を作ってみてください。自身がその組織でどのように成長していくべきか示されていることで、成長速度が増す社員が出てくるでしょう。その結果、組織に化学反応が起き、組織全体の活性化につながるはずです。

 

新入社員の成長スピードが遅かったり、早期離職が起きてしまったりした際、若者の価値観や特性という言葉を言い訳にしてしまいがちですが、実は組織やマネジメントに問題がある可能性も少なくありません。この記事が、皆さんの課題解決に少しでも役立てば幸いです。

 

 

堀江 貴寛

株式会社識学

営業2部 東京営業4課課長 シニアコンサルタント

 

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