(※写真はイメージです/PIXTA)

「親に数年会っていない」「家族との仲が悪い」──こうした状態が、「成年後見」を招く要因となります。また、多くの人にとって「相続」と「認知症」は人生後半における大きな課題です。もし、この二つの課題が同時期に重なってしまうと──資産が凍結されて「自分のお金が使えない」という最悪の事態を招いてしまいます。石川秀樹氏の著書『家族信託はこう使え 認知症と相続 長寿社会の難問解決 』(ミーツ出版)より、人生において知っておくべき「相続と認知症」「成年後見」に関して書かれた箇所を、一部抜粋してお届けします。

 

突然の口座凍結…要因は?

本稿からは、銀行とどのようにつきあえば口座凍結を恐れることなく、老後を平穏に過ごしていけるかについて解説していきます。ところで、なぜ銀行は親の認知症を知るのでしょう。以下をご覧ください。本人の不用意と家族の“自白”+銀行の観察力、が主因といえそうです。

 

〈本人の行動から〉

 

  • 通帳をよく失くす(度重なる“再発行”)
  • 何回もキャッシュカードを失くしたと届け出る
  • カードの暗証番号を忘れる(3回のミスでATMはロックされる)
  • ATMの前で途方に暮れる(以前はできていたことができない)
  • 払出申込書の記入ができなくなって行員に声を掛けられる
  • 以前の様子と様変わり、自信なくオドオド(これも行員が声掛け)
  • いつもの行員によそよそしく接する(典型的な認知症の人の行動)
  • 自分の名前が書けない(住所と生年月日も答えられない)
  • 銀行側はお金を渡しているのに「受け取ってない」と言い張る

 

〈家族の行動から〉

 

  • カードの引出し上限額を連日おろす(銀行から理由をただされる)
  • ある日を境に、引き出しが頻繁になり、大金がおろされる(本人のためにであっても“異変”に銀行は緊張する)
  • 本人でない人(たぶん親族)が、自分の口座に何回も振込む
  • 家族が勝手に引出すので、他の親族が銀行に相談する
  • 子が親に付き添い一から十まで指図(付き添いの限度を超す行動)
  • バカ正直に、「親が認知症で困っている」と話してしまう
  • 詐欺被害を心配した家族が「本人に払出ししないで」と銀行に要請
  • いつもの人と違う人と窓口に来て大金をおろす(詐欺の心配)
  • 本人でない人が、定期預金解約や定額自動送金などの手続きをする

委任状と代理  使える金融機関は限定的

〈代理〉。誰もが知っている古典的な方法ですよね。

 

かつての銀行はおおらかでした。大手の都市銀行でさえ、小さな支店などでは、毎月のようにお父さんの代理をして窓口で引き出しているようなお嫁さんなどの場合、“顔パス”といいますか、お父さんの通帳と届出印さえ持参すれば、いちいち委任状を書くこともなく生活費などを払出してくれたところもあったようです。

 

 

高齢の方たちにとっては、銀行ってそういう所だというイメージが強く、頼りにしている人が多いと思いますが、ここまで書いてきたように、もはやそれはまぼろしのようなもの、通用しません! 頭を切り替えてください。

 

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家族信託はこう使え 認知症と相続 長寿社会の難問解決

家族信託はこう使え 認知症と相続 長寿社会の難問解決

石川 秀樹

ミーツ出版

人生後半には2つの危機が待っています。「認知症」と普通の家の「相続」です。 《相続がなぜリスクなのか、ですって!?》実は今、日本では相続がヤバイ! 生前の認知症は、意思能力喪失を理由に、自分の資産が凍結されて「…

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