写真提供:GEN INOUE

知られざる「日本の住宅とその性能」について焦点をあてる本連載。今回は「今の家は、冬寒く、夏暑く、結露にも困っているけど、建て直すことは難しい」というよくある悩みに対し、専門家による最適解をみていきます。

マンションの窓の断熱リノベはコスパ最強⁉

戸建住宅を前提に、窓の断熱リノベを説明してきましたが、もちろん分譲マンションでも可能です。マンションは、戸建に比べて、鉄筋コンクリート造なのと、上下・左右に隣接住戸があり、外気にさらされている面が戸建住宅に比べて少ないため、窓の断熱リノベの効果が高く、とてもコスパのよい断熱リノベです。

 

ただしマンションの窓は、共用部分なので、原則として居住者(区分所有者)が勝手に取り替えることはできない点には注意が必要です。ですが、専用部である室内側に内窓をつけることは、基本的には居住者単位で可能です(マンションごとに規約が異なりますので、必ず確認してから行うようにしてください)。

 

そして、居住者単位で、カバー工法で窓自体を入れ替えることも最近は行いやすくなっています。平成28年に国交省からマンション管理の適正化に関する指針が告示され、その中に区分所有者の責任と負担で窓の修繕ができることが明記されました。マンションの窓は共用部分でも管理組合に申請し、承認されれば戸別にリフォームは可能になっています。細則の定めがなくても、各区分所有者は理事会の承認に基づいて開口部の工事が可能になっています。もちろん、理事組合に申請し、承認される必要がありますので、まずは管理組合に確認してみてください。

窓の断熱リノベの最優先はルーバー窓! 

 

最後に触れておきたいのですが、以前、とても流行った窓にルーバー窓(ジャロジー窓)というものがあります(図表6)。当時は私もおしゃれな窓だと思ったのですが、今思うと、なぜこんな窓が流行ったのか、とても不思議です。

 

この窓は、断熱性能が低いだけでなく、気密性能も低く、どうしても隙間風が入ってきます。この窓は、ヒートショックリスクの高い脱衣室や浴室でもよく採用されていたようです。もし今のお住まいにこの窓が使われているようでしたら、健康リスクを考えて、せめてこの窓だけでもリノベすることをお勧めしたいと思います。

 

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