暗記でも重要な「予習」と「復習」
●プライミング①関連情報のインプット
情報のインプットには、もちろん関連書籍や資料にあたるという手もありますが、現代において情報収集といえば、まず思い当たるのは、やはりインターネットです。今では、インターネット上に膨大な情報がアップされています。ある事柄についてのまとめや、本の内容を要約しているサイトがたくさん存在しています。
インターネット以外でも、すでにその情報をよく知っている人から直接ヒアリングすることも有効だと思います。また、本などの場合は、その著者のプロフィールや経歴、携わってきた分野などの下調べをしておき、著者目線で読んでいくことも、理解を早めたり深めたりすることにつながります。
●プライミング②情報の加工
プライミングの意味では、①のインプットだけでもかなり有効ですが、さらに、自分なりにインプットした情報を揉んでおくと、一段とレベルの高い、内容を最高に搾り取るリーディングを可能にします。
インプットした情報を揉むとは、情報からさまざまな連想を広げておくという作業です。それにより、頭の中に読む対象への思考のフレームを作っておけます。
ただし、あくまでもプライミングのための作業なので、それ程時間をかける必要はありません。一番簡単なのは、紙に丸で囲んだキーワードをランダムにずらずらと書き出していくことです。出し切ったら、今度はそれらを眺め、共通項があるキーワード同士をまとめます。そして、そのグループをまとめて表すことができる見出しを付けるということをします。
下図は、習慣化に関する書籍を読もうとしたときの例です。これだけですが、この作業には抽象化思考の要素が含まれているのです。作業をすることで、自動的に思考のフレームを形作ることができるというわけです。
●プライミング③目的の明確化
そして、最後に一番重要なのは、これから読む対象への目的を明確化するということです。これは単に、頭の中で一度考えるだけではいけません。その記憶はすぐに消えてしまうからです。
そこで、目的を紙に書いて、目に入るところに置いておくことをお勧めします。これがあると、途中で迷子になってしまうことを防げるからです。
池田 義博
記憶力日本選手権大会最多優勝者(6回)
世界記憶力グランドマスター
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