飲食店にモバイルオーダーの導入を
飲食店
〈DX後の成果〉
モバイルオーダーの導入で客単価が120%アップ
DX遂行プロジェクトまでの企業内立場別の視点
■経営者の視点
渋谷区と目黒区に、合わせて3店舗の居酒屋を経営しています。コロナ前は飲食店紹介サイトのレビュアー評価がそれなりに高かったこともあり、順調に店舗を拡大できました。いちばん苦しかったのが第2波直後で、協力金の申請はするものの1ヵ月以上経っても振り込みがありません。まわりでも協力金は待てないと要請を断って開ける店もチラホラありました。
売上、従業員やアルバイトの雇用を考えれば店を開けるべきでしたが、私は要請を守りつつコロナ対応を着々と進めていこうと決めます。そしてコロナ収束後に、どんな店舗なら安心して来てもらえるか考え、できるだけお客様どうしやお客様との距離を保ちつつ安心して飲食できる店舗を目指しました。
並行して、店舗を拡大するなか実現できていなかった経営のシステム化にも取り組みます。経営者仲間に聞くと、独自の予約システムを導入したり、感染対策でIT導入を進めたりしているとのこと。詳細を聞くなか、ただIT導入を進めるだけではなく、従業員の働く環境の改善やお客様へのサービス向上など目的設定が大切と学びました。いまできることを進めながら足元を固めていきたいと思います。他社の事例をインプットしつつ、知り合いのITコンサルタントに相談することにしました。
■DX推進担当の視点
外部のコンサルタントを推進担当として半常駐型で依頼しました。数多くのサービスがあるなか、決済や予約のシステム、顧客管理まで計画してもらい、その一つひとつでどれがいいかを検討しました。現場にはアルバイトも多いので、できるだけ導入の手間を省き、それぞれサービス設計をして進めていきました。
■現場責任者の視点
現場では各店舗の店長に研修を行い、各サービスの導入を進めていきました。店舗のオペレーションに無駄がないか、忙しい時間でも対応できるかも確認しながらなので、ある程度の期間が必要です。結果的に経営者である私も店舗に出てチェックをし、無駄なく仕事が回ることを確認しながら進められました。