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IT導入補助金（通常枠）とは
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する場合に所定の要件を満たすことで受け取れる補助金です。
以下の3種類があります。
・通常枠（A・B類型）：業務の効率化
・セキュリティ対策推進枠：セキュリティ対策
・デジタル化基盤導入枠：企業間取引の効率化
なお、当初は「通常枠」のみだったのが、あとで「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入枠」が新設されて加わりました。
本記事でお伝えする「通常枠」は、中小企業・小規模事業者等が、業務効率化・売上アップといった課題やニーズに合ったITツールを導入する場合に、その経費の一部を補助するもので、「A類型」と「B類型」があります。
ありとあらゆる業務・ツールが補助対象に
◆補助対象となる費用
「通常枠」の補助対象となる費用は以下の通りです。
・ソフトウェア購入費
・クラウドサービス利用料1年分
・導入関連費（導入するソフトウェアに関連するオプション・役務の費用）
ソフトウェア、クラウドサービスについては、あらかじめ審査を経て登録された「IT導入支援事業者」が提供するものに限られます。C支援事業者はIT導入補助金の公式HPで公開されており、検索できます。
◆導入ツールの要件
また、導入ツールの要件は、類型ごとの「プロセス要件」を満たし、労働生産性の向上に資するITツールであることです。
「プロセス要件」は、全業種に共通の業務を類型化した「業種共通業務プロセス」が5つと、業種ごとに固有の業務を類型化した「業種固有プロセス」、それに加え業種・業務にかかわらず生産向上に役立つ「汎用・自動化・分析ツール」が定められており、計7つです。
「業種共通業務プロセス」の5つのプロセス名は以下の通りです。ありとあらゆる業務が対象となっていることがわかります。
1. 顧客対応・販売支援
2. 決済・債権債務・資金回収
3. 供給・在庫・物流
4. 会計・財務・経営
5. 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム
また、「業種固有プロセス」についても、その業種にまつわる業務を細かく網羅しています。たとえば、「製造業」の「業種固有プロセス」は以下の通りです。
【製造業の業種固有プロセス】
・品質管理（部品・完成品、生産プロセス、トレーサビリティ、外注先評価）
・製造⼯程管理（製造指⽰、指⽰書、納期管理、ロット管理）
・製造管理（作業進捗、作業⽇報、安全管理、MES）
・製造設備管理（稼働状況、設備保全）
・⽣産管理（⽣産計画⽴案、⼯程計画、資材所要量計算）
・CAD、CAM、CAE
・部品表（BOM）・配合表（食品加工）、コスト計算、原価計算
・プリプレスツール：組版、デザインツール、工程管理・品質管理
