国民が重税に苦しむなか…「税金の無駄遣い455億円」は氷山の一角か!? (※画像はイメージです/PIXTA)

会計検査院は2022年11月7日、令和3年(2021年)度の決算検査報告を内閣に送付しました。これによれば、約455億円の「税金の無駄遣い」があったとのことです。しかし、これは氷山の一角にすぎない可能性があります。どういうことなのか、解説します。

会計検査院が指摘する「税金の無駄遣い」とは

会計検査院の決算検査報告に記載される「税金の無駄遣い」は、正確には、大きく分けて以下の3種類です。

 

1. 不当事項

2. 意見を表示しまたは処置を要求した事項

3. 指摘に基づき改善の処置がとられた事項

 

「1. 不当事項」は、法律、政令、予算に違反した事項、または不当と認められた事項をさします。最も重大なものといえます。

 

次に、「2. 意見を表示しまたは処置を要求した事項」は、関係大臣等に対して意見を表示し、または処置を要求した事項をさします。

 

そして、その指摘を受けた当局がなんらかの改善の措置をとれば、「3. 指摘に基づき改善の処置がとられた事項」と扱われることになります。

 

検査の対象となるのは、以下の通りです。受信料の強制徴収の問題で揺れるNHKも対象に含まれます。

 

・国(各省庁を含む)

・国が出資している政府関係機関

・独立行政法人等の法人

・国が補助金、貸付金その他の財政援助を与えている地方自治体

・国が補助金、貸付金その他の財政援助を与えている各種団体

 

検査はどのような観点から行われるか?

会計検査院の検査は、以下の5つの観点から行われています。

 

◆「正確性」の観点

決算の表示が予算執行など財務の状況を正確に表現しているかという観点です。

 

◆「合規性」の観点

会計経理が予算や法律、政令等に従って適正に処理されているかという観点です。

 

◆「経済性」の観点

事務・事業の遂行及び予算の執行がより少ない費用で実施できないかという観点です。

 

◆「効率性」の観点

業務の実施に際し、同じ費用でより大きな成果が得られないか、あるいは費用との対比で最大限の成果を得ているかという観点です。

 

◆「有効性」の観点

事務・事業の遂行及び予算の執行の結果が、所期の目的を達成しているか、また、効果を上げているかという観点です。

 

政策・法令自体の当否には踏み込まない

このように、会計検査院の検査は、多角的に行われており、違法な行為にとどまらず、不当な行為までをも対象としています。国の機関としては、かなり「頑張っている」といえます。

 

ただし、会計検査院が検査するのは、あくまでも既存の法令にてらしてその支出等が違法、不当かどうかということまでです。法令や政策自体の当否にまで踏み込んだ判断は行われていません。したがって、本質的な意味での税金の無駄遣いかどうかとは別の問題であることに留意する必要があります。

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