「儲かる会社」は持っている…「アソビ」に使えるお金の重要性【公認会計士が解説】

「儲かる会社」は持っている…「アソビ」に使えるお金の重要性【公認会計士が解説】

組織のモチベーションが高い「儲かっている会社」は「アソビ」に使えるお金があり、この資金を把握することも経営者の大事な役割だと、KMS経営会計事務所の代表である公認会計士・税理士の川崎晴一郎氏はいいます。では「アソビ」とは具体的に何を指すのか、「アソビ」で使える金額の範囲とは……詳しくみていきましょう。

「アソビ」に使える金額も把握しよう

「アソビ」というと誤解が生じるかもしれませんが、いまの事業の利益増加に直接的な関係があるか否かにかかわらず、経営者や社員のワクワクを促進し、モチベーションを上げることを「アソビ」としてイメージしてみてください。

 

もちろんプライベートでなく会社の取り組みとして行うことです。これには未来を創るチャレンジングな取り組みなども含みます。

 

たとえば、

 

●失敗し続けている研究開発に追加投資する

●有望な若手社員が推進する新規事業を承認する

●有名俳優を起用したテレビCMを作る

●社員旅行を企画する

●お客様との接待会場のグレードを上げる

●オフィスの内装をカフェ仕様に変える

●ゴルフの練習ができる福利厚生用の設備を導入する

●予定していない追加のボーナスを全社員に支給する

 

といったことです。挙げ出すとキリがありませんね。

 

普段は張り詰めて仕事をするなかで、アソビもできる経済的な余裕、精神的な余裕があると、きっと会社の雰囲気がさらによくなるでしょう。経営者自身もそういうことがあったほうが楽しめます。

 

職場は、そこで働く人々が人生の長時間を過ごす場所であり、よい雰囲気であるに越したことはありません。

 

儲かっている会社では事業チャレンジの機会があったり、オフィス環境がよかったり、福利厚生プランがたくさんあったり、社内の催し物が多かったりしますが、それはアソビにお金を使う余裕がある、あるいは余裕を持たせているからです。

 

もちろん、儲かってもいないのなら将来利益に貢献するかわからない不確実なことに費 用を使っている場合ではありません。それ用に予算を設けていれば別ですが、そうでない 場合はいくら使えるかをタイムリーに把握のうえ、その範囲の支出に抑えましょう。

 

アソビに使える費用範囲をタイムリーに把握する、というのはずいぶんふざけた内容に 聞こえるかもしれません。

 

しかし、張り詰めた緊張をときにほぐしたり、社内にワクワクを 持ち込むのも経営者の重要な役割です。そして、そのような余裕を持てるくらい頑張ってもらいたいというメッセージでもあります。

 

次ページ「アソビ」に使える金額の範囲

※本連載は川崎晴一郎氏の著書『秒速決算 ~スピーディに人を動かす管理会計で最高の利益体質をつくる!~』(技術評論社)より一部を抜粋・再編集したものです。

秒速決算

秒速決算

川崎 晴一郎

技術評論社

内容紹介(出版社より) 「月次決算待ちだった経営者が、末端部門の数値までもタイムリーに把握できるようになる」 「儲かる仕事を見定め、社内リソースを適時配分することがスムーズになる」 「経営陣と経理のものだった数…

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