予想外に高額の場合も…「税金面」に注意
事業承継をする際には、税金面にも注意を払わなければなりません。たとえば、後継者へ株式を移転する際には、高額な贈与税がかかる可能性があります。また、株式を後継者候補が買い取る場合やM&Aで他社に売却する際などには、経営者に対して譲渡所得税が課税される可能性が高いでしょう。
ほかにも、スキームによっては会社自体やほかの株主に税金が課される可能性がありますので、株式の安易な移転は禁物です。
「公的支援制度」の活用を
事業承継には、さまざまな公的支援制度が存在します。なかでも、事業承継税制を活用することで、株式の譲渡などにかかる贈与税や相続税を100%猶予してもらうことが可能です※。
※ 独立行政法人中小企業基盤整備機構:経営ハンドブック 公的支援の受け方
活用にはさまざまな要件や注意点がありますので、事業承継のサポートを受ける専門家とよく相談をしたうえで、活用を検討するとよいでしょう。
まとめ
事業承継の準備を早くから始めることで、とることのできる手法の選択肢が広がります。また、後継者候補の育成にも時間をかけられることでしょう。事業承継は、ぜひ早めからのご検討をおすすめします。
西尾 公伸
Authense法律事務所
弁護士
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