(※写真はイメージです/PIXTA)

“同じ条件の家”を買うのに、買い方や情報を知らないために500万円も(ケースによってはもっと)損する買い方をしてしまっていることがあります──宅地建物取引士、建築士などの資格を持ち、不動産業界の第一線で活躍する美馬功之介氏の著書『「中古住宅+リノベーション」を賢くお得に買うための住宅ローンとお金の話 』(同文舘出版)より、「必ず人生にプラスになる住宅購入」となるための知識を一部抜粋しお届けします。

「手数料無料」に隠されたワナ

Q 「売主につき手数料無料!」と書いてある物件がありますが、お得なのでしょうか?

 

A いいえ、「手数料」ではなく販売価格に利益が入っていて、買う側からは見えないだけです。

 

「この物件は当社が売主の物件なので手数料がかかりませんよ!」と、不動産会社からすすめられるケースがあると思います。チラシやネットにも、いかにもお得なように書いてある場合をよく見かけます。

 

しかし、その売主業者が利益を得てないかと言えばそうではありません。販売価格の中に売主業者の利益が含まれていて、買う側からは見えないだけです。むしろ、仲介手数料より高い利益が入っているケースのほうが多いでしょう。例えばこのようなケースです。

 

A 個人間中古物件:契約価格2500万円

 

仲介手数料:物件価格×3%+6万円+消費税 89万1,000円

 

中古物件の仲介の場合の物件価格は原価にかかわらず、その時の相場価格になります。仲介手数料も明確で、一定額になります。仮に次の日に売り出しても販売価格は変わりません。

 

B 新築分譲物件:契約価格3500万円

 

「仲介手数料は0円!」でお得に見える物件ですが、実は利益が300万円から500万円は入っています(もちろん業者や物件の状態によって利益金額は変わります)。

 

売主の直物件も販売価格はその時の相場価格になるのは同じですが、いかに原価を下げるかで利益が変わります。仮に次の日に売りに出すと、その売主業者の利益分販売価格が下がるのが現実です。

 

どちらがいいか、正解はありません。不動産は立地や条件が同じではないので、物件によって取引の形態が違うことを知っておくことをおすすめします。

 

[図]物件情報の金額は冷静に判断しよう

 

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美馬 功之介

同文舘出版

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