(※写真はイメージです/PIXTA)

“同じ条件の家”を買うのに、買い方や情報を知らないために500万円も(ケースによってはもっと)損する買い方をしてしまっていることがあります──宅地建物取引士、建築士などの資格を持ち、不動産業界の第一線で活躍する美馬功之介氏の著書『「中古住宅+リノベーション」を賢くお得に買うための住宅ローンとお金の話 』(同文舘出版)より、「必ず人生にプラスになる住宅購入」となるための知識を一部抜粋しお届けします。

値引き交渉が成功しやすい物件の特徴

Q 物件価格を交渉して値引きしてもらうことはできますか?

 

A 可能です。値引き交渉に応じやすい物件の特徴を教えます。

 

新築では売れ残り物件しか価格の値引きというのはあまり行なわれませんが、中古物件は物件の売主と買主の間では「価格交渉」が行なわれるのが一般的で魅力でもあります。

 

不動産取引は金額が大きいので、もっとも多い値引き方法の「端数切り」でも大きな金額になります。

 

例えば、2470万円で売り出されていたとすると、70万円を値引きして2400万円にする。2130万円の販売価格に対して130万円を値引きして2000万円にする。こういったキリのいい数字に設定した値引きは通るケースが多々あります。

 

これは売却価格を過去の取引事例から査定して、少し値引き交渉が入ることを計算に入れて販売価格を決めていることが多いという事情があるからです。

 

売主側としても値引き分の利益損失は発生するものの、物件がいつまでも売れない可能性を考えると、「今ここで売ってしまったほうがよいのでは……」という考えで値引きに至るのでしょう。

 

値引き相場はまちまちで、売主の事情や物件の人気度合いによって変わります。端数を値引くケースや約10%程度値引きに応じてくれるケースもあります。ただ、すべての売主が値引きに応じてくれるわけではありませんので、「中古の家なんだから値引きは当然だよね」といった態度にならないように注意しましょう。

 

では、値引き交渉が成立しやすい物件の特徴をお伝えしましょう。

 

①周辺の相場から見て値段が高い

 

売主の思い入れが強かったり、売主が多くの現金を必要としていたりする場合には、周辺の相場よりも高い価格で売り出されていることがあります。相場との比較で交渉しましょう。

 

②販売開始から時間が経過している

 

対象物件がいつから販売開始になっているか確認しましょう。時間が経過している中古住宅の場合、早く売却したいと考えている売主であれば、価格交渉に応じてくれるケースがあります。

 

実際、販売開始から時間が経つごとに販売価格も下げていかなければならないのが現実です。タイミングがうまく合えば成功します。

 

③物件金額に端数がついている物件

 

販売価格は売主と仲介業者で決めることがほとんどで、売主は1円でも高く売りたい希望もあり、売れなかった時の下げ幅や値引き要請があった時に対応できるように、実際の査定より高めの金額で販売価格を決めていきます。それもあって端数値引きは成功しやすいのです。

 

超人気物件やすでに販売価格を下げて出ている場合など、値引きNGの物件もありますが、希望物件を他人に取られないように気をつけながら値引き交渉にチャレンジしてみましょう。

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