「10月のFX投資戦略」のポイント
<ポイント>
・9月FOMCで利上げ見通しが大きく上方修正されたことから、米ドル高・円安は150円を目指す可能性も出てきた。
・こういったなかで日本の通貨当局は24年ぶりに米ドル売り・円買い介入に出動した。これは特定の水準を防衛するものではなく、節目の水準を抜けて相場が不安定になった時にけん制する可能性が高そう。
・以上を踏まえ、10月の米ドル/円は140~148円中心の展開を想定する。
FOMC、為替介入と盛りだくさんだった9月
まずは、9月の米ドル/円の展開を簡単に振り返ってみます。9月に入って早々に、140円の大台を突破すると、米ドル一段高に向かいました。さすがに、次の大きな節目である145円は簡単には抜けませんでしたが、注目された8月CPI(消費者物価指数)発表を受けて、インフレ是正が鈍いと判断されると、米大幅利上げ継続との見方が広がりました。
実際に、9月21日に開かれたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、3回連続で0.75%の大幅利上げが決まり、その上で今後のFFレート引き上げ見通しも大幅に上方修正されるところとなりました。これを受けて、米ドル/円もついに145円突破となったわけですが、ここで日本の通貨当局による24年ぶりとなる米ドル売り・円買い介入が実現、これを受けて一時は140円台まで米ドル反落となりました(図表1参照)。
このような9月相場の振り返りのなかで、とくに重要と思われることとして2点確認したいと思います。ひとつは、9月FOMCを受けて、米利上げ見通しが大幅に上方修正されたということです。FFレートが2022年末までに引き上げられる水準は、6月FOMCでは3.4%だったところが、9月FOMCでは4.4%といった具合に、一気に1%もの上方修正となったわけです。
米ドル/円は、このFFレートを参考に動く米2年債利回りと高い相関関係が続いてきました(図表2参照)。この関係を前提にすると、米2年債利回りが4.5%まで上昇するなら、米ドル/円も150円まで上昇するといった見通しになります。
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