ブレストの進め方:「発想フェーズ」
では、前ステップで定義した「解決すべき課題」に対して「どうすればできるのか」というアイデアの出し方、ブレインストーミングの進め方について解説します。
まずチームメンバー全員に付箋を配り、メンバーそれぞれがアイデアを考え、付箋に書いてホワイトボードに貼っていきます。その際、アイデアは具体的かつ簡潔に記述し、ファシリテーターはタイマーを用意して1つの問題に対して「3分間」の制限時間を設け、集中して最低1人10個以上のアイデアを出すよう促します。
3分経ったら、さらに様子を見て1~2分間延長時間を設けます。
次に、たくさん出たアイデアをカテゴリーごとに分けて、投票基準に基づいて投票を行います。投票基準としては以下の3つが考えられます。
①最も成功する可能性が高い
②最もユーザーを喜ばせる可能性が高い
③最も画期的である
これらの基準から選ばれたアイデアについて、
(1)どんな価値があるか
(2)どのようなユーザーにフィットするか
(3)実現への障害は何か
という観点から内容をクリアに定義しながら、最後にコンセプトとしてまとめていきます(図表3参照)。
KJ法と比べて、デザインシンキングのブレインストーミングのユニークな点は、投票基準を事前に設け、投票によるポイント制を用いて、最終的な判断をメンバー全員で決定する点にあります。フラットな会議方式も含め、非常に民主的な方法であるといえます。
木下 雄介
カッティング・エッジ株式会社 代表取締役
中小企業診断士
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