症状も特徴も全然違う。三大認知症、それぞれのタイプを徹底解説 (※写真はイメージです/PIXTA)

「認知症=怖い」はもう古い。医療・介護・福祉・高齢者問題をテーマに活躍、多数の著書を持つジャーナリストと、メディアや新聞各社でも多数活躍する司法書士との共著『認知症に備える』より、そもそも認知症とはなんなのか、認知症になったらどんなことに本人が困るのか、もしくは困らないのか、どのような制度が利用できるのか等、すぐ実生活に活かせるようなヒントを、以下抜粋して紹介する。

認知症は「病名」ではなく「状態」です

年を取れば誰でも、もの覚えが悪くなりますし、人の名前が思い出せなくなることも多くなります。

 

こうした「もの忘れ」は脳の老化ですが、認知症のもの忘れは単なる老化によるものだけではなく、脳の記憶にかかわる機能が何らかの原因で少しずつ低下し、日々の暮らしがだんだんうまく送れなくなっていく状態です。

 

引き金になるのはさまざまな病気ですが、認知症自体は「病名」ではなく、日常生活や社会生活を送るうえで支障が出てくる、「暮らしの障害」の総称です。

 

年を取れば誰でも認知症になる可能性があります。認知症の症状は人によって異なりますが、老化によるもの忘れと認知症のちがいと考えられるものをいくつか挙げてみましょう。老化では記憶していることの一部を忘れることはありますが、ヒントがあれば思い出すことができます。ところが認知症では、ヒントがあっても思い出せないことが少なくありません。

 

年を取ると判断力もだんだん衰えていきますが、認知症ではその低下がはた目にも目立つことが少なくありません。そして、老化によるもの忘れや判断力の低下は急激には進みませんが、認知症では人によっては早く進行し、生活に支障をきたすこともあります。

 

ただし、すべての症状がいきなり現れるわけではなく、年単位の長い時間をかけ、少しずつ症状が現われ、徐々に進行していきます。認知症の進行には、さまざまな環境が関係すると考えられています。

 

認知症の「症状」の引き金となる病気は70種類以上あるといわれ、原因になる病気によって症状のあらわれ方、経過や進行には大きなちがいがあります。

 

三大認知症と呼ばれているのが、「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」で、認知症全体の6割以上はアルツハイマー型認知症が占めているといわれます(下の図参照)。しかし、レビー小体型認知症は示されている数値より、実際にはもっと多いのではないか、という意見もあります。

 

 

認知症の原因にはいくつもの病気が組み合わさっていることがあるため、アルツハイマー型だと診断され治療を受けていた人が、実はレビー小体型だとわかったことで適切な治療につながり、状態が改善したということがよくあります。そういう意味でも、検査と診断は信頼できる医療機関で受けることが大切です。

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    ジャーナリスト、ノンフィクションライター

    1949年、長野県生まれ。雑誌編集者を経てライターに。人物インタビュー、ルポルタージュを書くかたわら、海外を取材し、『ユリ─日系二世ハーレムに生きる』(文芸春秋)などを出版。認知症になった友人の介護を契機に医療・介護・福祉・高齢者問題にテーマを移し執筆。全国で講演活動を続けるほか、東京都世田谷区でシンポジウムや講座を開催。住民を含めた多職種連携のケアコミュニティ「せたカフェ」主宰。世田谷区認知症施策検討委員。近著に『おひとりさまでも最期まで在宅』『人生100年時代の医療・介護サバイバル』(いずれも築地書館)、共著『認知症に備える』(自由国民社)など多数。

    著者紹介

    司法書士 村山澄江事務所 代表 

    介護や相続の『まさか』をなくすことがミッション。おばあちゃん子だったことがきっかけで、高齢者家族のサポートに注力。【略歴】1979年名古屋生まれ。2003年司法書士試験合格。2010年独立開業。2018年「AI相続®︎」 の立ち上げに参画。2020年株式会社エラン(東証プライム上場)「キクミミ」監修者に就任。認知症対策の相談数1300件以上。家族信託・成年後見の専門家として活動中。【メディア掲載等】日本経済新聞・日経ヴェリタス・読売新聞・朝日新聞。中央経済社「旬刊経理情報」。早稲田学報。週刊現代。週刊エコノミスト etc.【書籍】『今日から成年後見人になりました』(自由国民社)、『認知症に備える』(自由国民社)。【講演】各自治体、ハウスメーカー、生命保険会社、不動産会社、介護事業所、教会などで延べ3,000名以上へ講演。

    著者紹介

    連載「認知症=怖い」はもう古い!70代の足音が聞こえてくる前に、心と環境の準備のススメ

    認知症に備える

    認知症に備える

    村山 澄江,中澤 まゆみ

    自由国民社

    「認知症=怖い」はもう古い! そもそも認知症とはなんなのか、認知症になったらどんなことに本人が困るのか、もしくは困らないのか、生活はどのように変化するのか、どこに何を相談できるのか、法的な制度としては、認知症に…

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