(※写真はイメージです/PIXTA)

子どものの歯並びや噛み合わせで気になる部分がある時、いつ頃から矯正治療を始めるのが良いのか、治療開始のタイミングに悩む方も多いでしょう。本格的な矯正を行う時期としては、13~15歳の中学生の頃が最適といわれています。歯科医師の成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

歯並びの悪い人の大半に舌の癖がある

■スムーズな治療と後戻りしない矯正のための舌のトレーニング

 

以上、矯正治療のスケジュール例を示しましたが、このようにスムーズに治療するには、通院のほか、自宅で舌のトレーニングを行うことがポイントになります。

 

なぜ舌のトレーニングが必要かというと、理由は大きく三つあります。一つは、そもそも舌が原因で歯並びが悪くなった人の場合、舌の状態を改善しなければならないからです。二つめはそれが治療期間の短縮につながるからです。そして三つめが、治療後に歯並びを後戻りさせないためです。

 

普段、舌や唇の癖を意識していない人も多いと思いますが、歯並びの悪い人の大半に舌の癖があります。

 

ですから、きれいに矯正し終わったとしても、もともとの癖が直っていなければ、また歯並びが悪くなってしまいます。物理的なことだけを治して、機能的なものがついてこないと安定しないのです。

 

そこで、私の医院では、「口唇と舌のエクササイズブック」に沿って、毎月1種類ずつ、舌を中心とした癖を直すためのエクササイズを家庭で行ってもらっています。トレーニングの時間は、1日10分、15分程度で、自分がやりやすい時間でよいのですが、毎日続けるべきことなので、行う時間帯を決めないと続きません。当院でも続いている人は、必ずある一定の決まった時間にやっています。

 

続けるというのはやはり技術なのだと思います。中学生、高校生の場合、1日のスケジュールはだいたい決まっていますから、「このタイミングでやる」と決めて、毎日やるように習慣づけるとよいでしょう。

 

こうした自宅でのトレーニングをしっかりやってくる子と、やってこない子とでは、治療に大きく差が出てきます。「どうしてこの子は治らないんだろう」という場合は、トレーニングをサボっていて、協力度が低いのです。

 

そうしたことから、矯正治療がいいと思えるのは、トレーニングを通じて自分で毎日きちっとやらなければいけないことを習慣づけられる点です。子どもの頃からやるべきことはしっかりとやって、コツコツ取り組む習慣がつけられれば、その後、学校の勉強においてはもちろん、社会人になった時にもそれが役立つはずです。

 

矯正の治療日時の約束をしっかり守り、遅刻もしないようなお子さんは、何に対しても自分できちんと判断して行動できる、自己を律することができるのだと、矯正治療を通じて実感しています。

 

成田 信一
自由が丘矯正歯科クリニック院長
歯学博士

 

 

 

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※本連載は成田信一氏の著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

自分で考え、やり抜く子の育て方

自分で考え、やり抜く子の育て方

成田 信一

プレジデント社

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