子どものやる気をなくす「親が絶対に言ってはいけないひと言」 (※写真はイメージです/PIXTA)

勉強というのは結局、反復練習の積み重ねです。要は、しっかり復習さえすれば、どんな子でも、必ずできるようになるのです。その一方で、途中で頑張ることをやめてしまう子もいます。なぜなのでしょうか。歯科医師の成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

不合格だった時の「親の対応」

ここまで、中高時代にすべき「三つのこと」を中心に、さまざまな事例を交えてお伝えしてきました。ここからは「では、親はいったい何をすればよいのか」、そして「してはいけないことは何か」に焦点を絞って、お伝えします。

 

■親の言動で子どもはこんなに変わってしまう

 

まず、「親がしてはいけないこと」について私の考えを述べたいと思いますが、それについて語るにあたり、私自身の忘れられない体験からご紹介したいと思います。

 

私は大学時代から通算10年くらい、予備校講師のアルバイトをしていました。生活費を稼ぐためです。大学にいる間、月に2日も休んだことがないくらい、熱心に働いていました。休みがなくてもあまり苦にならなかったのは、若くて体力があったからでしょうが、現在であれば問題になるかもしれませんね。

 

さて、予備校講師として、多くの高校生たちと接してきた私は、子どもたちが成長していくうえで必要不可欠な要素の一つは、「粘り強さ」だと感じるようになりました。

 

予備校では、成績が一番芳しくないクラスを担当していました。教えていたのは化学です。浪人のクラスも現役のクラスも教えていましたが、本当にできない子ばかりでした。化学の「か」の字も知らないくらいなので、難しいことは教えられません。そのため、復習を繰り返しやるしかありませんでした。

 

ただ、勉強というのは結局、反復練習の積み重ねです。要は、しっかり復習さえすれば、どんな子でも、必ずできるようになるのです。

 

繰り返し復習することが、記憶の定着には一番効果的だということは、皆さんも感覚的に納得がいくのではないかと思います。とりあえず、今やったことをすぐに復習して、さらに翌日復習して、1週間後に復習して、2カ月後に復習する。そうすれば、ほとんどの人は記憶することができます。あとは、それを実行するかどうか、続けられるかどうかだけの話なのです。

 

実際、私の生徒で、学力的にかなり下だった子が、「復習の繰り返し」によって、当初の成績では合格が難しかったであろう難関私大の合格を勝ち取ることができました。あきらめずに、粘り強く続けた結果にほかなりません。

 

ところが一方、途中で頑張ることをやめてしまう子もいます。Aくんもそうでした。呑み込みが早く、もう少し頑張ればある程度のレベルまでいける、と私は期待していました。しかしAくんは、ちょっと頑張って少しできるようになると、努力をやめてしまうのです。なぜなのか、私は不思議に思っていました。ある時その理由がわかり、衝撃を受けました。

 

「すごく頑張っても『もし結果が出なかったら』と考えると怖くなる。だからとことん頑張ろうという気になれない」

 

と言うのです。

 

実は、Aくんは中学受験で残念ながら志望校に落ちてしまい、公立校に通っていました。しかし、だからといって私は中学受験や公立校が悪いと言っているのではありません。

 

親の勧めで中学受験をして、本人はすごく頑張ったのに残念ながら不合格だった。その不合格だった時の「親の対応」が問題だったと思うのです。

 

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    自由が丘矯正歯科クリニック院長
    歯学博士

    1965年神奈川県生まれ。神奈川県立湘南高等学校卒業、東京医科歯科大学歯学部卒業、歯科医師免許取得、東京医科歯科大学歯学部歯科矯正学第1講座入局。同大学大学院博士過程修了、東京医科歯科大学歯学部付属病院第1矯正科勤務。
    1999年、東京・自由が丘に自由が丘矯正歯科クリニックを開設し院長に就任。「矯正治療は時間がかかる」という固定観念を根底から見直し、治療期間の短縮と痛みの軽減を追求したJETsystemを構築し、年々改良を重ねている。
    クリニック経営と並行して、JETsystemの普及を目指し、JETsystemの研究会を主宰。日本矯正歯科学会正会員、アメリカ矯正歯科学会国際会員、東京矯正歯科学会正会員、顎変形症学会正会員。2005年以降、日本矯正歯科学会大会、東京矯正歯科学会大会などで、矯正治療システムや症例発表を積極的に行う。
    3児の父として、自身の子どもを含め、日本の子どもたちが世界と対等に戦うことができる力を身につけてほしいと願い、子どもの人間性を育て、自立を促していくべく日々、情報を収集している。

    著者紹介

    連載「自分の力で生きていける力」を身につける方法

    ※本連載は成田信一氏の著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

    自分で考え、やり抜く子の育て方

    自分で考え、やり抜く子の育て方

    成田 信一

    プレジデント社

    今、日本も世界も激動の時代の真っ只中にあります。2020年以降、新型コロナウイルスの影響でどの国も鎖国に近い状態が続きましたが、落ち着きを取り戻す頃には、グローバル化の波がこれまで以上に強くやってくることになると予…

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