半分のお金、半分の時間でマンションが手に入る
ローンを組んでマンションを購入すると徐々に資産拡大していきますが、これだけだと欠点が2つあります。
1つは、時間がかかることです。何もしなければ返済が終わるまで35年を要します。
もう1つは、それだけの期間、借金のリスクを背負ったままであることです。もし途中で金利が上昇したら返済が苦しくなり、不動産経営は行き詰ってしまいます。
ローンの金額が多ければ多いほど、見えない資産拡大の効果は高まりますが、一方でリスクも膨らんでしまうのです。
そこで大切なポイントが繰上げ返済です。あなたのお金を入れて、ローンを先に返してしまうのです。繰上げ返済をしたお金はすべてローンの元本の返済に充当されます。ローンの残額が減っていけばいくほど、金利上昇のリスクにも強くなります。
■あなたと入居者、2人の力で返すから早い
『それでもやっぱり借金は怖いから、お金が貯まってからマンションを買いたい』
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。それはそれで悪くないのですが、あなたにとって一番大切な時間という資産を失うことにつながります。
たとえば2000万円のワンルームマンションを、お金を貯めてから現金で購入する場合と、ローンを組んで同じ額で繰上げ返済をしていく場合で、比較してみましょう。毎月の給与から5万円ずつ、12か月で合わせて60万円を資産形成に使えるものとします。
現金で購入する場合はシンプルです。毎年60万円ずつ貯金をしていくと、いずれは2000万円に到達し、マンションを買うことができます。ただし、それは33年4か月後です。
2000万円全額をローンで購入し、毎年60万円で繰上げ返済を進めていくと、どうでしょうか。物件は前項と同じく手取り利回り4.0%で、借入金利1.64%の35年ローンを組みます。シミュレーションをわかりやすくするため、空室や家賃下落、修繕費などの影響はないものとします。
この時、35年で組んだ2000万円のローンは17年1ケ月で完済することが可能です。
使ったお金は60万円の17回分なので、1020万円です。同じ60万ずつ毎年使ったにもかかわらず、およそ半分のお金、半分の時間でマンションを手に入れることができました。