「自己否定をやめる」1分間エクササイズ
「今の自分・現状」でも、「少しでもできていること」「ちょっとでもうまくいっていること」「感謝したいこと」はどんなこと、と問いかけます。
「ほかには?」「あとは?」とたて続けに1分間聞き続けます。
たとえば、同じような失敗を繰り返す部下にカッときて、怒鳴ってしまったとします。その後、部下との関係が悪化し、自己嫌悪に陥ってしまいました。
そんなときは、
「そんな自分でも少しでもできていること、ちょっとでもうまくいったことは何?」
と自分に聞いてみるわけです。
「怒鳴ってしまったけれど、以前よりは部下の話を聞けるようになっている」
「ほかには?」
「部下から質問や相談にくる回数が増えているということは、話しかけやすい雰囲気を作れている」
「あとは?」
「怒鳴りっぱなしではなく、あとでフォローができた」
「あとは?」
「部下のことを考える時間が増えている」
「あとは?」
「幸いにもほかの部下との信頼関係は築けている」
「あとは?」
「自己嫌悪になるくらい、真剣に部下との関係について考えている」
はい、これで1分です。
■エクササイズのポイント
自己否定(自分なんてダメだ、無理)の状態から、いきなり自己肯定(自分はできる!)の状態になることはできません。無理して、上辺だけ自己肯定を実践しても、「やっぱり自分はダメなんだ」と、すぐに自己否定に戻ってしまいます。
自己否定が強いときは、まずは「自己受容」(自分と仲良くなること)を目指しましょう。
自己受容とは、できてもできなくても、ありのままの自分を受け入れることです。でも、「ありのままの自分」をどうしても受け入れられなかったり、受け入れることに抵抗を感じたりすることもあるでしょう。
そういうときは、「自分のいいところ」「できているところ」を見つけることで、受け入れやすくなります。