(※写真はイメージです/PIXTA)

自己否定状態(自分はダメだ、無理)の人が急に自己肯定状態(自分はできる!)になることはできません。自己否定が強いときは、まずは「自己受容」(自分と仲良くなること)を目指しましょう。エグゼクティブコーチの大平信孝氏が著書『部下は動かすな。』(すばる舎)で解説します。

起こったことをありのままに捉える

■エクササイズのポイント

 

これは「自己受容しまくる」ためのエクササイズです。

 

2021年、私は蕁麻疹がひどくなり半年ほど夜もまともに眠れず、すごくつらい時期がありました。「痒い、痛い」といった物理的な問題だけでなく、睡眠不足から体調を崩し、精神的にも落ち込んでいきました。

 

そうなると、自分との関係も次第に悪化していきました。

 

「なんでこんなに湿疹が出るんだ!」
「いつまでこんな状態が続くんだ!」
「もういやだ、さすがにもう無理だ!」

 

といった自己否定の声が出てくるわけです。

 

その都度「今はそう思っているんだね」「今はそう感じているんだね」と自己受容で、粘り強く受け止め続けるほかはなかったのです。

 

ここで大事なポイントは、「二念をつがない」ということ。

 

「二念をつがない」とは、禅の言葉で「目の前で起こったことを、ありのままに捉える」という意味です。

 

私たちの思考というのは通常2つあります。

 

それは、『一念(最初に湧いてきた思考)』と、そのあとの『二念(自分の主観的な意見や解釈)』です。

 

しかし、あえて、一念で止めて、受け入れるのです。

 

私の例に話を戻しますが、特に調子が悪いときは、「それ以上悪化させない」ためにも、「今は調子が悪い」「しんどい」「つらい」という現状を受け入れたら、そこで思考を止めること。

 

というのも、体調が悪いときに思考を巡らせると、体の調子だけでなく、気分も思考も仕事も生活も、すべてが悪い方に向かってしまう危険性があるからです。

 

このエクササイズでも、一念で止めて、ただ自分の心の声を受け止めましょう。

 

大平信孝
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役

 

 

※本連載は、大平信孝氏の書籍『部下は動かすな。』(すばる舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

部下は動かすな。

部下は動かすな。

大平 信孝

すばる舎

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