不動産投資は「儲からない」と批判する人がいます。不動産投資は儲かる話ではありませんが、投資対象としてふさわしくないわけでもありません。あなたが「堅実に」資産を作っていきたいのであれば、不動産投資ほど適した投資法はありません。24,000戸以上を管理する不動産会社の代表の重吉勉氏が著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)で明らかにします。

知った人から始めている資産拡大効果

レバレッジの黄金率を理解する前提として、ローンを組んでマンションを購入することが何をもたらすのか、正しく認識しておくことが大切です。

 

ローンを用いた不動産投資の良いところは、家賃収入による元本の返済を通じて、毎月着実に資産が拡大していくということです。後戻りすることはありません。常に資産が拡大していきます。子どもの学費がかかる時期やご両親の介護、また予期せぬ病気や怪我で支出が重なり、繰上げ返済の資金をねん出できない時期もあるでしょう。

 

貯金で資産を作っていた場合には、お金が出さなければ当たり前ですが、資産が増えていくことはありません。不動産投資はたとえあなたが繰上げ返済という形でお金を出さなくても、資産が拡大していくのです。

 

それでは、わたしたちが直近でご紹介したマンションを事例に、ローンの資産拡大効果について確認していきましょう。

 

2000万円の投資物件を10万円の頭金を投入し、残額をローンで購入したケースで考えてみます。別途諸経費が70万円かかるので、自己資金の額は合計80万円。この物件の月額手取り家賃収入は67000円、手取り利回りは4.0%です。

 

一方、ローンの借入期間は35年で借入金利は1.64%です。この時の毎月のローン返済額は62305円で、手取りの家賃収入額67000円からローン返済額を差し引くと、毎月4695円が手元に残る計算です。

 

毎月、目に見える形で増えていく金額は計算の通り、毎月およそ4500円、年間では56340円になります。2000万円も借入れをして、手元に残るのは56000円余り。何だか少ないな、と直感的には思うかもしれません。

 

しかし、実際にはあなたの資産は年間48万円以上拡大しているのです。具体的にみていきましょう。毎月のローン返済額は、利息支払い分と元本返済分に分けることができます。

 

第1回目のローン返済額の内訳をみると、利息支払い分は27197円、元本返済分は35108円となります。元本が返済されるということは、投資物件という資産に占めるあなたの持ち分が増えるということを意味しています。

 

資産と負債の関係を表すバランスシートを念頭においていただければ、資産が増えていくことを、よりイメージしやすくなります。資産にはマンションとそこから得られる現金が計上されます。一方で、負債には投資用ローンが計上されています。

 

そして、資産から負債を差し引いたものが純資産です。毎月、負債である投資用ローンが元本返済とともに減少していき、資産の側にある現金は少しずつ増えていきます。すると資産から負債を差し引いた純資産は毎月大きくなっていくという仕組みです。つまり、元本返済額にあたる35108円分だけこの1か月であなたの資産が拡大したことになります。

 

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本連載は重吉勉氏の著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

不動産投資が気になったらはじめに読む本

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重吉 勉

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