(※写真はイメージです/PIXTA)

留学先は英語が母語の国がいいと考えています。候補はイギリス、アメリカ。カナダ、オーストラリア、ニュージーランドあたりになります。私が息子の留学先にニュージーランドを選んだ理由とは。歯科医師の成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

ニュージーランドは留学費用が安い

私はトライアスロンが趣味なのですが、その大会がニュージーランドで開催された時に初めて現地を訪問しました。

 

ニュージーランドの人たちに好感を持つきっかけとなったのは、ガソリンスタンドでの出来事です。アメリカではガソリンを入れる時、たいていデポジット制になっています。ガソリンを入れる前に何十ドルかを預けるのです。前金制にしているのは、ガソリンを入れてそのまま支払わずに逃げ去ってしまうことを防ぐためです。

 

ニュージーランドでも同じようなシステムだろうと思って支払いの列に並んだら、

 

「先にガソリンを入れて」

 

と言われたのです。これには驚きました。

 

もしこれがアメリカであれば、支払う前にガソリンを入れたらそのまま立ち去りかねません。そこで、このシステムが成り立っているニュージーランドという国は、素晴らしく善良な国民性なのではないかと直感したのです。実際、出会う人はみな、とても素敵な人たちでした。

 

ガソリンについては、都市部でも郊外でも同じで、基本的に性善説が成り立っている国なのだとうれしくなりました。

 

ほかにもニュージーランドを選んだ理由はあります。一つは、時差をさほど気にしなくていいことです。通常の日本との時差は約3時間、サマータイムでも約4時間です。これがカナダやアメリカだと昼夜が完全に逆なので、何かあった時にすぐ連絡が取れない可能性があります。

 

もう一つは、留学費用が抑えられることです。ニュージーランドの場合、留学先に私立と公立の選択肢があり、寮も含めていくつかの学校を検討しましたが、私が選んだエージェントからの情報では、ほとんどが500万円いかないくらいでした。

 

これがカナダだと600万円程度、ヨーロッパだと1000万円以上かかります。ニュージーランドは国策として留学生の受け入れをしているので、エージェント手数料も、生徒側ではなく学校側が払ってくれることが多いようです。

 

とはいえ500万円といえば高級車が買える金額なので、決して安くはありません。

 

東京の例ですが、都立高校に通う生徒を対象に毎年留学生を派遣するプログラムがあり、選考はありますが、かなり安い費用で1年間の留学ができるそうです。

 

また、以前からロータリークラブが交換留学のプログラムを提供している地区があります。コロナ禍が過ぎればこうした海外留学のプログラムも復活するはずですので、お住まいの地域の留学プログラムを探してみてはいかがでしょうか。

 

そのほか、次男の場合は日本での部活がバスケットボール部だったので、留学先でもバスケットボール部がある学校を条件にしていました。留学先に決めたオークランドは日本の田舎のようなのどかさがあり、治安がいいこと、人口約100万人中、日本人は約5000人と少ないことも決め手となりました。

 

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※本連載は成田信一氏の著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

自分で考え、やり抜く子の育て方

自分で考え、やり抜く子の育て方

成田 信一

プレジデント社

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