ニュージーランドの英語が一番聞き取りにくい
留学の時期が決まったら、次に決めなくてはならないのは「どこに留学するか」ということです。英語力向上が目的の一つだったので、英語が母語の国に行かせようとは思っていました。
実は、長男が高1、次男が中1の時に、3週間ほど、フィリピンのセブ島に語学留学をさせたことがあります。その時に、フィリピンでは、本当の英語力は伸ばせないと痛感しました。
フィリピンでは確かに英語は、タガログ語とともに公用語の一つです。
しかし、子どもたちが通っていたスクールの授業を見学して感じたのは、文法に関しては適当な人が多い、ということです。私が「なぜこの場合に、このような言い方をするのでしょうか」と、質問しても答えられない先生もいて、「やはりネイティブではないな」と感じました。
フィリピンでは、小学校から、国語(タガログ語)以外の授業は英語で行われるそうなので、確かに日本人よりは英語力は高いと思います。しかし、だからといってネイティブ並みに「とてもよくできる」わけではないのだな、と感じた短期語学留学でした。
そうした経験があったので、やはり英語が母語の国へ行かせたかったのです。となると、候補はイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドあたりになります。
その中で、なぜ、ニュージーランドを選んだかというと、ニュージーランドの英語が一番聞き取りにくいからです。
ご存じの方もいると思いますが、TOEICのリスニングのパートには、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリアの4カ国語の発音が出てきます。アメリカとカナダは、ほとんど一緒といってよいくらい、かなり似通っています。そして私たちが普段耳にする英語のほとんどは、アメリカ英語です。
イギリス英語はかなり特徴的で、オーストラリア英語はさらに特徴的です。聞いていてよくわからないのは、オーストラリア英語なのです。ということは、その4カ国の中で、一番聞き取りにくい国の英語がわかれば、あとの国の英語は難なくわかりますよね。
ではオーストラリアに留学を、と考えなくもありませんでしたが、そこでニュージーランドにしたのは、ニュージーランドの英語とオーストラリアの英語は似ているものの、ニュージーランドのほうがより聞き取りにくいといわれていること、そして、私自身が彼の地に滞在した時の印象がよかったからです。