資産管理会社(プライベートカンパニー)といえば、富裕層が活用しているイメージでした。しかし現在は、サラリーマンが資産管理会社を設立するケースが急増していると、永田町司法書士事務所の代表、加陽麻里布氏はいいます。なぜ富裕層ではないサラリーマンが資産管理会社を設立するのか、みていきましょう。

ただし「不動産投資」をしている場合は例外

ただ「不動産投資事業」を行う場合は、現在の所得が800万円以下であっても早い段階で法人設立を検討してもよいでしょう。

 

収入が500万円前後であっても投資用の不動産を持つ方が最近増えていますが、将来的に個人の収入が上がったり、不動産投資に成功し物件を買い増しするというようなことになってきますと、結局累進課税で税率が上がり、「800万円の壁」を超えてしまう可能性が十分あります。

 

この「壁」を超えてから法人を設立し、現在持っている不動産をその法人に移転するということも考えられますが、これは現実的には相当厳しいでしょう。

 

特に都心の不動産に関しては、税制面で受けられるメリットと移転コストを考えたときにどうしても移転コストのほうが上回るケースがほとんどですので、であれば先に法人を設立してから不動産を購入するほうが圧倒的にメリットが大きいといえます。

 

また、不動産購入時にローンを組むと、ローンを組んだ銀行との関係で不動産を法人に移転させることができないケースもあります。したがって、不動産投資を行う場合であれば、やはり早めに資産管理会社として法人化を検討するのをおすすめします。

 

法人の場合は所得の分散ができたり、経費計上できるものも多く、多くのメリットを享受することができます。その一方、法人を設立すればその後ランニングコストがかかりますので、このあたりはご自身の実情を踏まえてしっかり検討しましょう。

 

<<<「資産管理会社」とはなにか?司法書士が動画で解説>>>

 

 

 

加陽 麻里布

永田町司法書士事務所

代表司法書士
 

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