サラリーマンのプライベートカンパニー保有が「常識化」しつつあるワケ【司法書士が解説】

資産管理会社(プライベートカンパニー)は、主に節税という活用方法がよく知られていますが、それ以外にもさまざまなメリットがあり、そのメリットは富裕層だけでなくサラリーマンでも享受できると、永田町司法書士事務所の代表、加陽麻里布氏はいいます。富裕層だけではなく、サラリーマンのあいだでもプライベートカンパニーの保有が増えているワケをみていきましょう。

個人の資産を法人へ…資産管理会社とは

資産管理会社とは、別名プライベートカンパニーとも呼ばれ、通常の会社が行うような企業活動はせずにオーナーの資産管理のみを行う会社です。個人で資産を保有するよりも、法人に資産を持たせるほうが税制面で多くのメリットを受けられるので、資産管理会社を設立するというケースが非常に増えています。

節税だけじゃない!資産管理会社設立3つのメリット

資産管理会社の活用方法は大きく分けて3つあります。まず1つ目は、なんといっても節税でしょう。所得税率と法人税率の差を利用して節税ができます。

 

節税だけではなく、実は不動産流動化も可能です。通称不動産M&Aと呼ばれる、法人を用いた流動化の手法が富裕層のあいだで非常に流行っています。

 

そして、相続対策として資産管理会社を活用することもできます。相続対象が不動産から株式になるため、相続対策の幅が広がるのです。では、これら3つの活用方法について以下で詳しく見ていきましょう。

 

①節税対策

所得税率と法人税率の差を利用した節税対策は、資産管理会社の典型的な活用事例です。個人の所得税は累進課税といって、収入に応じて税負担が上がります。住民税率と合わせると個人の税率は最大55%である一方、法人の実効税率は一定で、最大35%です。

 

個人は収入に応じてどんどん税率が上がるのに対し、法人は一定であるため、かならず分岐するところがあります。この分岐点が所得800万円から900万円程度といわれているため、所得がこの基準を上回る方は資産管理会社設立を検討する価値があると思います。

 

②不動産の流動化

節税以外にも、資産管理会社の活用方法として不動産の流動化が挙げられます。1物件1法人で不動産を保有することで、流動化がはかれるのです。

 

ちなみに、ひと昔前に1棟1法人スキームというものがありましたが、それは金融機関から融資を引くための方法で、不動産流動化スキームとはまったくの別物です。

 

1つの法人で不動産を複数保有している場合、その不動産を売却する際は、非常に面倒かつ税負担が生じます。1物件1法人スキームとは、これをはじめから1つの不動産は1つの法人で持つと決め、また新しく不動産を買う場合は新しく法人を設立するという方法です。

 

1物件1法人にすることで、株式の売却によって不動産売却時と実質同じ効果を得ることができます。この方法によれば、通常の不動産売却時にかかる登録免許などを払わずにすみ、流動性も非常に高まるので、近年富裕層のあいだで流行している手法です。

 

ただし金融機関で融資を受ける際は、当然すべての保有している資産管理会社を開示しなければなりません。このあたりは金融機関と相談しましょう。

 

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永田町司法書士事務所 代表司法書士

司法書士合格後、司法書士事務所で実務経験を積み、2018年に独立。永田町司法書士事務所を設立する。
業界“ファーストクラス”を基本理念に、依頼者のビジネスと日常を有利にするために日々邁進中。
執筆活動にも積極的で、媒体を問わず精力的に活動している。

永田町司法書士事務所(https://asanagi.co.jp/)

著者紹介

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