(※画像はイメージです/PIXTA)

入試に大きく影響するのは内申点です。ただし内申点の扱い方は、都道府県や高校によって異なります。評価の対象となる学年や重視される教科、必ず自分が住んでいる地域や志望校の入試内容を確認しておきましょう。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

高校受験はなぜ定期テストが大切なのか

■「塾なし受験」、押さえておくべきポイント【中学校サイド】

 

中学校生活で、高校受験に関係する理解しておくべきポイントは、

 

①定期テスト
②内申点
③入試時期と願書
④三者面談(志望校決定)
⑤面接・集団討論

 

これらのポイントは、必ず押さえておきましょう。

 

①『定期テスト』 

 

中学校では、中間、期末、学年末テストという定期テストが、年間4~5回行われます。中学校の成績評価は、提出物や授業態度、意欲など、複合的に評価されますが、定期テストの得点が大きく占めていることは間違いありません。

 

では、高校受験にとって、定期テストがなぜ大切なのか?

 

答えは、受験に大きく影響しているからです。

 

具体的な理由は、次の二つ。

 

▼ 高校入試では、「推薦入試」、「一般入試」ともに、内申点を使うため、定期テストにしっかり取り組むことは内申点の獲得につながる。(※内申点については続く②で説明)

▼ 高校受験の合格は、学校での勉強の延長線上にしかない。

 

定期テストは学力の定着度を測るものであり、学校は、単元や学習内容の理解度をテストごとに把握しています。定期テストのたびに、勉強をしっかりして内容を理解していくことで、学力がコツコツと積み上がり、受験直前の短期間に、今までの学習内容を勉強し直すことを避けられます。

 

年4~5回の定期テストを目標に設定し、勉強を積み重ねることは、実は、中学3年の最後のテスト=入試につながっている、ということ。すなわち、最終目標である志望校合格につながるのです。

 

息子の場合、定期テストに対してしっかり取り組んだのは中2の1学期の期末テストからと少し遅かったのですが、以降は、学校の定期テストを大切に考え、丁寧に対策をしました。そのことが結果、階段を上っていくように合格につながったのだと思います。


 
例えば、開成や早慶など私立の最難関といわれる高校は、入試問題が幅広く、中学の学習範囲外の問題も目にします。そのため、定期テスト対策が合格につながるとは言い切れません。

 

しかし、東京の都立共通入試や自校作成問題、その他の私立高校を目指す子どもは、まず、定期テストに合わせて学習の習慣を身につけ、目に見えるかたちで学校の成績アップを狙いましょう。定期テストの対策をしながら、中学の学習範囲の積み上げをしていくことが、やはり高校受験に確実につながっていくのです。

 

定期テストを頑張った結果、例えば、通知表の英語が「3→4」になるなど、学校の評定(成績)が良くなった場合、結果として内申点が上がるので、推薦・一般入試ともに受験生にはメリットになります。一般入試に限れば、私立高校はそれぞれ内申点の扱いは異なりますが、都立・県立を目指す受験生にとっては、当日の入試問題の結果に内申点が加算されるので、中学校での定期テストが合格のポイントにもなりうる、といえるでしょう。

 

次ページ高校受験と内申点は、密接な関係がある

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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