(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍でテレワークや在宅勤務を導入する企業が増えています。ビジネスの現場ではよりセルフマネジメントのスキルが注目されるようになりました。「自分で考えて自分で決めて自分で行動する」セルフマネジメント力に注目が集まっています。成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

主体性が育たないのは親の「干渉しすぎ」

子どもの勉強も同じことがいえると思います。特に受験生であれば、本気でやる子は、これはチャンスだと思って頑張る。でも自主性が身についていなければ、ラクな方へと流されてしまうでしょう。

 

私が思うに、そこで「主体的にやりなさい」と子どもに言っても、急に主体的に行動できるようにはならないと思います。これまでも、主体的に生活していれば話は別ですが、そうした子は多くはないと思います。

 

その元凶となるのは、親の「干渉しすぎ」です。

 

子どもの頃から親が「こうやりなさい」「ああしなさい」と、子どもに指示してしまうと、その子はその指示がなければ動けなくなってしまいます。

 

高校くらいまでならともかく、大学受験まで親がいろいろ決めてあげて、「あの大学に行くためにはこれをやりなさい」と、親はよかれと思って“教育”します。子は親の言うとおりに勉強してきた結果、たとえば東京大学に入学できたとしても、その子に主体性やセルフマネジメント力がついているといえるでしょうか。

 

学歴的には素晴らしい評価を得られるかもしれませんが、これまでの学習が自主的ではなく「言われてやっている」ばかりで、それが積み重なれば、自然と「言われてやる」「言われたことはやる」という受け身の人間になってしまうのも仕方ありません。

 

おそらく、多くの人がこの受け身タイプなのではないでしょうか。私は石田さんが言ったことは妥当だなと感じています。

 

とはいえ私自身、常に主体的にやってきたかというと、そうでもなかったように思います。ただ、大学受験については、自分からものすごく勉強した記憶があります。この時に主体的に勉強できたのは、高校時代、まったく成績がふるわず、「このままだと大学に行けないかもしれない」という危機感があったからでした。

 

ですから、「主体的に勉強した」というよりは、「追い込まれて、やらなくてはならなかったから」というのが正直なところです。

 

ところで、日本社会では、組織にもよりますが、個人が主体的に行動することをよしとしない風潮がいまだに残っていたりします。コロナ禍もあり、個人の主体性がますます重要視される中、そうした硬直した組織は、生き残るのが難しいかもしれませんし、そうした組織に長くい続けてしまうと、自らの主体性も失いかねません。

 

そう考えると、私自身は大学病院を辞めて開業したことは、とてもよかったと思います。組織に属していないので、すべて自分で決めなくてはならず、ぼやぼやしていたら、生活が立ち行かなくなってしまいます。

 

この独立開業が、私の主体性をより強固にしていったのはいうまでもありません。人は、立場が変わることで、心持ちや取り組み方も変わります。私自身もそうでしたが、そういう環境に1回追い込む、「自分が能動的にやっていかないと成り立たない」という状況に追い込むことも大事なのかもしれません。

 

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    ※本連載は成田信一氏の著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

    自分で考え、やり抜く子の育て方

    自分で考え、やり抜く子の育て方

    成田 信一

    プレジデント社

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