一方、「塾に行きすぎて現役合格を逃す子ども」も…
■「進度の遅い塾・予備校」はお勧めしない
進度の遅い塾・予備校をお勧めしない理由は、ひとえに演習時間が足りなく、結果的に知識の定着や運用能力(応用力)が未完成のまま大学受験を迎えることになるからです。
例えば、大手予備校(進度が遅いのが一般的)では、難関大学の授業は、高3時で各教科週3時間です。理系の生徒であれば、英語・数学・国語・化学・物理とも受講すれば、これだけで15時間近くになります。通塾時間を入れると、実質20時間近くにもなります。知識の定着には30時間以上の時間が必要です。インプットの倍の時間がアウトプットにかかるためです。生活時間や睡眠時間を削ったとしても確保することは困難です。
また、これらの時間には共通テスト対策は含まれていません。高3から共通テスト対策をするとなると、別途に週2~3時間程度必要です。低く見積もっても週50時間を超える学習時間が必要となる計算です。大人であれば過労死ライン(残業時間が1ヵ月平均で80時間を超えるなど)を優に超えています。
パンクすることを前提に学習を組み立てるほど、無意味なことはありません。
⇒現役合格を目指すならば塾で学ぶ科目と時間を意識する
⇒高3は講義型の授業は週15時間までに抑える
■現役合格のカギは、英語と数学は高2までに終わらせること
高3になる前に、英語や数学が二次試験に到達していることが、現役合格の決め手となります。6年間分を5年間に集約し、残り1年を徹底したアウトプットで実践力をつけるカリキュラムです。また東大や京大などの超難関大学で出題される問題は、他の大学に比べるとはるかに高い難易度です。このことを考慮すると1.2倍速以上の速度で学習を進める必要があります。
⇒現役合格を目指すなら英語・数学は高3から徹底したアウトプットを
■塾にかける時間は「中1〜高1は3割・高2は5割・高3は7割」が目安
学校の授業やクラブ活動などを考慮すれば、塾、予備校にかける時間(通塾・予習・復習を含む)の目安は、中1〜高1は30%、高2は50%、高3になれば70~80%あたりを学習に充てることを提案しています。これ以上になると生産性が落ちたり、睡眠など重要な時間を削らなければならないからです。
⇒塾に使う時間を計算してオーバーワークにしない
乾 俊和
株式会社ドゥクエスト 代表取締役社長
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