(※写真はイメージです/PIXTA)

わが子をどうしても医学部に合格させたい場合、どうすればよいのでしょうか? 中高一貫校に通う生徒の難関大学現役合格をサポートしてきた塾講師・乾俊和氏は、「医学部」が目的ならば攻め方はいろいろあるといいます。医学部に合格するための戦略について見ていきましょう。

まずは「親が覚悟を決めること」がスタートライン

医学部受験は難関であると同時に難解でもあります。

 

国公立大医学部と私立医学部では試験対策が異なります。また国公立大と言っても、都市部と地方では難易度も大きく異なります。地方の国公立大に合格したものの、地元の私立医学部に進学する生徒も増えています。

 

また、他の学部と異なり、医学部に入るために3浪や4浪したり、一度大学を卒業し社会人になってから再受験する生徒もいます。ある意味で特殊な世界です。

 

都市伝説にも近い風説や謬見があちらこちらに転がっています。だからこそ医学部受験に当たっては、親が明確にしておくべき事柄があります。それが次の4つです。

 

●国公立大医学部だけなのか、場合によっては私立医学部もあるのか

●国立大医学部であれば、地方でもよいのか

●医学部に入るためには、何浪まで許容できるのか

●医学部を断念した場合のどんな選択肢があるのか

知っておくべき国公立大医学部と私立医学部の「違い」

■国立大がダメなら私立で…は危険な考え

まず気をつけたいのは、国公立大と私立では勉強の仕方がまったく異なります。教科ごとの偏差値と満点の差には【図表】のようにバリエーションがありますが、しっかりチェックしている人は実はそう多くはありません。

 

教科ごとの偏差値と満点の差にはバリエーションがある
【図表】 教科ごとの偏差値と満点の差にはバリエーションがある

 

東大や京大は二次試験の受験科目に国語がありますが、阪大はありません。そして、東大の医学部は偏差値72.5ですが地方国公立大医では偏差値60前後のところもあります。私立医学部と比べても、地方の国公立大学の医学部の方が入りやすいのです。

 

東大や京大にこだわらず「医学部狙い」であれば、攻略可能な医学部を見つけて、そこに狙いを定めましょう。

 

東大や京大と地方国公立大医学部とでは、勉強の仕方がそもそも違います。私立医学部の偏差値を見れば、「国公大がダメなら、私立医学部でいいや」というほど甘くないことも分かるでしょう。私立医学部と地方の国公立大医学部とでは、首都圏、関西圏の医学部のほうが難しい傾向がありますし、勉強方法がまるで変わってきます。私立への路線変更は容易であると勘違いしていると、戦略を誤って失敗します。というのも、私立医学部は、配点を見ると理科の配点が大きいからです。

 

⇒医学部受験は情報戦

次ページ医師志望なら「地方国公立大医学部」が狙い目

※本連載は、乾俊和氏の著書『具体的すぎる難関大学現役合格メソッド40』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

中高一貫校生徒の親が知っておくべき 具体的すぎる難関大学現役合格メソッド40

中高一貫校生徒の親が知っておくべき 具体的すぎる難関大学現役合格メソッド40

乾 俊和

幻冬舎メディアコンサルティング

勉強への意欲がアップする! 定期テストや模試の成績も上がる! 東大合格も夢じゃない! 塾講師として中高一貫校に通う子どもたちを約30年間サポートし、学校の最下位グループから東大理IIIや京大医学部に進学させた実績…

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