(※写真はイメージです/PIXTA)

世界は今、大きな変化の潮目にあります。ロシアによるウクライナ侵攻、新型コロナウィルスの影響など人類が未経験の予測不可能な時代に突入しています。いま子どもたちに身につけさせておくべき3つ力とは何でしょうか。成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

「集団で一つのことに取り組む」経験

■集団スポーツをすること……なぜ集団スポーツなのか

「理不尽なこと」にも前向きに取り組み「我慢」を知る

 

二つめは「集団スポーツをすること」ですが、運動だけでなく、吹奏楽なども当てはまると思います。

 

共通するのは、「集団で一つのことに取り組む」ということです。

 

中高時代は、もちろん本人が興味のある部活をすることが一番ですが、できれば集団、別の言い方をすれば組織的に活動するような部に入ることをお勧めします。

 

もちろん、日々の学校生活もそれに含まれるかもしれませんが、共通の目標を仲間と設定し、その実現に向かって皆で進んでいくという活動は、集団スポーツや吹奏楽ならではで、社会で活躍するための多くのことを学べるからです。

 

「集団で一つのことに取り組む」際には、自分一人の思いだけではなく、他のメンバーの思いもくみ取り、全体のことを考えなくてはなりません。つまり社会性が求められます。

 

そのためには、自分がやりたいことを我慢しなければならない時もありますし、理不尽な思いをすることもあるでしょう。さらに、自分がその集団でリーダーとなった時には、誰に何をしてもらうのがよいかといった洞察力や観察力、調整力も必要になってきます。

 

そして、そうした体験こそが、社会に出た時に力となるわけです。

 

私の次男は小学生の頃、野球チームに所属していて、私もコーチをしていました。

 

チームの方向性を決めるにあたり、「親睦か、区内優勝か」、監督と議論したことがあります。その結果、「区内優勝」を目指すことになりました。

 

そこで、次男にはキャッチャーをやらせました。本人がキャッチャーをやりたいからではなく、勝つためには次男がキャッチャーをやったほうがよい、との判断があったからです。

 

実は私としては、もっと違うポジションをやらせたいという思いがありました。しかし、チーム全体のことを考えればそんな勝手なことは言っていられません。

 

このような場合、「なんで俺が?」と腐らずに、チームのことを考えて行動できるかどうかが問題です。

 

本人ばかりでなく、「なんでうちの子がこのポジションなのか」とクレームをつける親が出てくることもあります。

 

親はともかく、その時に「勝つためにやっている」という共通の目的を理解していれば、自らの役割を認識できるはずです。それが、「社会性を身につける」ということなのです。

 

ただ、共通目的があるにしても、特に集団スポーツの場合は、理不尽に感じられることはままあります。

 

「なぜこれをしなくてはならないの?」
「なぜこれをしてはいけないの?」

 

と子どもが不満に感じても、

 

「ならぬものはならぬ」
「ダメなものはダメ」

 

という姿勢を貫くことは、ある時期においては、個人的には大切だと思っています。こうした「我慢」を体験することで、打たれ強くなる、言い換えればタフな人間に育ちます。ちょっとやそっとのことで、へこたれないようになるのです。

 

就職にあたって、よく「体育会系のサークル・部活に所属していた学生は、採用されやすい」といわれるのはそのためです。

 

私が「我慢」が大切だと思う理由は、追ってお伝えしますが、私が尊敬するお二人のエピソードからもおわかりいただけると思います。理不尽なことにも真摯に向き合い、目先のことだけでなく先を見て、地道な仕事でもコツコツとやり抜く、その姿勢こそが、日本人の強みでもあり、グローバルに活躍するための要素の一つだと感じているからです。

 

「我慢」は、日本の教育の根源にありながら、近年は、「我慢ができない」子どもたちが増えていると感じます。

 

日頃から周囲の大人が我慢させることをしないため、子どもは「我慢する」という経験を与えられないまま成長してしまうのでしょう。そのため、ちょっとしたことで、すぐキレたりするのではないでしょうか。我慢したことがなければ、そうなっても仕方ありません。

 

その「我慢」を体験できるのが、集団スポーツや吹奏楽などの組織的な活動なのだと思うのです。

 

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自分で考え、やり抜く子の育て方

自分で考え、やり抜く子の育て方

成田 信一

プレジデント社

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