(※写真はイメージです/PIXTA)

商品名や新事業名は、企業にとっては重要なマーケティングツールのひとつです。音の響きや見た目の印象がいい名前は人々の意識に残りやすく、高いPR効果が期待できます。このように時として商品や企業の価値や売り上げも左右します。どのようにネーミングを作ればいいのでしょうか、著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で明らかにします。

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「ネーミング」開発の4つのポイント

■新規事業は、ネーミングとイメージが重要

 

新商品・新規事業は、未来マップやアンゾフのマトリックス等を使ってアイデア創出しますが、出したアイデアを他の人に分かってもらいやすくするためには、ネーミングとイメージが重要になります。

 

(1)分かりやすいネーミング

人は新しいものの名前を聞いた際には、それがどのようなものか頭の中で想像しようとしますから、名前を聞いてイメージが湧いてきたり、どんなメリットがあるのかが伝わったりするようなネーミングが望ましいといえます。

 

そうしたネーミングでいつもユニークさを感じさせられるのが小林製薬です。筆者が愛用している製品に「コムレケア」という錠剤があります。寝ている間に足がつった際等に服用すると、その場ですぐに治まり、安眠できる薬です。こむらがえりに効くのでコムレケアといいます。非常に分かりやすいネーミングですね。

 

この薬、実際には、「芍薬甘草湯」という漢方薬なのですが、それを錠剤にして飲みやすくしています。ただ普通に「芍薬甘草湯〜こむら返りに効きます〜」としていると、とくだん小林製薬のオリジナリティは感じませんが、「コムレケア」というネーミングで何か独自の商品であるかのように伝わってきます。

 

この他にも、小林製薬はユニークなネーミングのものをたくさん出しています。薬などの場合は、その原材料名を示すよりも効用、薬功を詠った方が効果的ですね。

 

ネーミングでのポイントは、以下のようになります。

 

①「名は体を表す」

商品・サービスの特徴が伝わるような名前を付けます。「らくらくスマホ」等は操作が簡単なスマートフォンであることが分かります。

 

②印象に残る/覚えやすい

人に話したりする際には、その名前を憶えていなければならないので、印象に残ったり、覚えやすい名前である必要があります。「カビキラー」等は覚えやすいですよね。CMで名前を聞いて、そのままお店で「カビキラーありますか」と言えそうです。

 

③言いやすい

長い名前や言いづらい名前は呼ぶのが面倒になってしまいますから、言いやすい方がいいですね。「ウコンの力」等は言いやすいですね。知っている単語を2つくっ付けただけです。

 

④他と区別できる

他にもあるような名前だと、こんがらがって区別が付きにくくなりますから、他と区別しやすい名前がいいですね。明治の「R-1」はヨーグルト製品がいっぱいある中で、乳酸菌の名前を付けたものですからユニークになります。

 

(2)イメージ図でパッと見て分かる

名前だけでイメージが湧くのであれば問題ありませんが、少し込み入った商品やサービスの場合には、それがどのようなものなのかをパッケージやパンフレット等で表現する必要があります。その際に効果的なのはイメージ図です。

 

次ページパッと見て分かる「イメージ」の伝え方

※本連載は、井口嘉則氏の著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

事業計画書の作り方100の法則

事業計画書の作り方100の法則

井口 嘉則

日本能率協会マネジメントセンター

経営環境が激変する最悪シナリオを乗り切る「事業計画書」の立て方・作り方とは? 「ビジョン・戦略立案フレームワーク」で何を/どの段階で行うかがわかる“これからの”実践教科書。 コロナ禍にあっても、事業計画の立…

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