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KPIの担当者は意識、理解し、納得する
■目標達成をマネジメント
KPIの担当となった人は、つねに重要業績評価指標と目標数値を意識して行動するようにします。担当者が重要業績評価指標と目標数値の意味をよく理解し、最適なものであると納得していることで、その指標による目標がまわりに浸透していきます。
ただし、設定した重要業績評価指標と目標数値が、いつも適切だとは限りません。目標数値を達成したにもかかわらず、経営計画の施策が達成できないことがあります。そのときは原因を探り、重要業績評価指標と目標数値の見直しを検討してください。
また、ある期間における重要業績評価指標と目標数値は、原則としてそれぞれ1つだけ設定して管理しますが、それだけでは施策の目標を達成できない場合は、複数の重要業績評価指標と目標数値を設定します。ただ、あまり設定数が多いと、重要業績評価指標や目標数値と施策との関係が不明確になり、管理も複雑になるので注意しましょう。
このようにして重要業績評価指標と目標数値が決まれば、PDCA方式の行動計画管理表を使いこなすことができます。施策実現のための行動計画がPDCAサイクルとしてきちんと回っていKPIの担当者の動きるか、進捗をチェックしましょう。
PDCAがきちんと回れば、それぞれの施策は実現し、経営目標が達成されます。そして最終的には、経営ビジョンの実現につながるのです。
評価指標と目標数値で目標が達成できないようなら見直しをしていくことになる。
具体的行動
重要業績評価指標と目標数値をつねに基準におき、問題がないか注視していこう。
PDCA方式の進捗チェック①施策実行の具体策
■計画に活動計画が書かれているか
施策を実現するための具体的な活動計画が書かれていない場合がよくあります。
また、施策に関係ないことが書かれていたりもします。計画はPDCAの最も重要なものです。施策を実現するために、本当に的を射た活動計画でなければ、そのあとの実行や結果や改善は何の意味ももちません。
計画でポイントとなるのは、施策実現のためのシナリオ作りです。「しっかりしたシナリオでなければよい成果は得られない」ということを十分に理解して、活動計画を立てていきましょう。施策実現のために欠かせないのが、「何を、どのようにする」という視点です。
たとえば、「戸建て住宅を受注する」という施策に対して、「過去に受注した顧客を受注見込先としてリストアップ」するというシナリオであれば、「過去に受注した顧客を」が「何を」で、「受注見込先としてリストアップする」が「どのようにする」の部分に該当します。
■計画に重要業績評価指標と目標数値が連動しているか
重要業績評価指標は、計画の達成度合いを測る指標ですから、計画とリンクしたものでなければ意味がありません。計画を作成したのち、計画の達成度合いを計測するには、重要業績評価指標として何がふさわしいのかを十分に検討する必要があります。
また、この重要業績評価指標が決定したあと、目的数値もどのレベルに設定するかを決める必要があります。目標数値により、達成度の評価が決まるので、計画の内容を満たす目標数値を設定しましょう。
戸建て住宅を受注する施策例に対する重要業績評価指標と目的数値が、「月1件成約する」というものなら、新規先を1日1件、訪問営業する計画は、その結果が月1件の成約へ結びつきやすいので、連動しているといえます。
計画の中身は、具体性がないと誰も動けない。
具体的行動
活動計画は、何をどのようにするという視点で書いていこう。