ただし、「涙の通り道」が詰まっている可能性も
Q. 女性で「涙がにじんでアイメイクが崩れやすい」という人も少なくないですが、これもドライアイが原因ですか?
A. ドライアイが原因のケースが多いですが、涙の出口が詰まる「涙道狭窄(るいどうきょうさく)」の可能性もあります。
涙は目頭でつくられていると思っている人は多いですが、涙をつくる「涙腺」は上まぶたのこめかみ(目尻)側にあります。涙はまばたきをするたびに目の表面に広がって、最終的には目頭にある排水口である「涙小管(るいしょうかん)」から鼻(鼻腔〔びくう〕)に抜けていきます【図表】。
泣くと涙だけでなく鼻水も出るのは、涙が鼻に流れ込んでいるからなんです。そして、この涙の通り道のどこかが詰まってしまうと、いつも涙目になってしまいます。これはお年寄りに多い症状でもあります。
Q. 涙の通り道の詰まりをとるにはどうしたらいいのでしょうか。
A. 目薬では詰まりを解消することができないので、手術するしかありません。
Q. えっ、手術ですか! 怖いですね…。
A. 一般的に行われているのは、涙の通り道である「涙道(るいどう)」にシリコンのチューブを入れて、2~3ヵ月間放置することで涙道を確保する方法です。しばらく経って傷が治った頃にチューブを抜くと、涙道が確保されたままになります。
実は、この手術は強い痛みをともないます。「詰まり」が涙小管の入り口(涙点)にだけしかない場合、私はチューブを入れるのではなく、半導体レーザーで組織を熱凝固させる方法で、涙道を確保する治療をしています。この方法なら、ほとんど痛みもありません。切開や針の刺入(しにゅう)だけでは傷口がすぐにふさがってしまいますが、レーザーによる熱凝固だとふさがらないのです。
涙目で化粧崩れしやすく、どこへ行っても「理由がわからない」「これは治らない」といわれていた多くの女性に「諦めかけていたのに、とてもよくなった」と喜ばれています。
●涙の不足を補う「涙液型」の目薬を試してみる。
●目薬で涙が止まらない場合、涙の質に問題があることが考えられるので眼科で目薬を処方してもらう。
*ドライアイ対策で涙が止まらないときは眼科で「涙道狭窄」でないかを検査
梶原 一人
眼科 かじわら アイ・ケア・クリニック 院長
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