※画像はイメージです/PIXTA

故人が持っていた車は、誰かが相続して使う場合だけでなく、売却や廃車の場合も一度は相続の手続き(名義変更)をする必要があります。「車の相続」についてみていきましょう。

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    まず故人が車の所有者になっているかを確認

    車の相続手続きでは、まずその車を本当に故人が所有していたかを確認する必要があります。車の登録では所有者と使用者が異なる場合があるからです。

     

    「故人が自分のものとして乗っていた車だから故人の所有に決まっている」と思われるかもしれませんが、故人は使用者として乗っていたにすぎず、別に所有者がいる場合があります。たとえば、車を販売店のローンで買った場合では、ローン会社が所有者となります。

     

    ●現金一括で購入・銀行のローンを利用:所有者=使用者

    ●販売店のローンを利用:所有者と使用者は異なる(所有者はローン会社)

     

    故人が車の所有者になっているかを確認するには、車の中に保管されている車検証(自動車検査証)を確認します。

     

    「所有者の氏名又は名称」の欄に故人の氏名が記載されていれば、その車は故人の遺産となるので相続手続きを進めます。所有者としてローン会社などの名称が記載されている場合は、記載されている所有者に連絡してその後の手続きについて確認しましょう。

     

    マイカーローンが残っている場合の対処法

    故人が車をローンで買ってまだ返済が終わっていない場合は、相続人がローンを引き継がなければなりません。相続人は次のような方法でローンを返済することになります。

     

    ●相続した遺産で一括返済す

    ●相続人が返済を引き継ぐ

    ●車をローン会社に引き渡して返済する

    ●相続放棄する

     

    基本的にはローンを一括返済しますが、相続人が車を引き継いで使用する場合はローンを引き継ぐことも認められます。ただし、相続人がローンを返済できるか審査を受けて通らなければなりません。

     

    車をローン会社に引き渡して返済する場合は、車の処分価格が返済額に満たないこともあります。その場合は不足分を一括で返済しなければなりません。

     

    相続放棄すると、車だけでなくその他の財産も一切相続できないため、他に多額の借金がある場合以外ではおすすめできません。

     

    車はプラスの価値を持つ財産ですが、ローンで購入した場合は債務(マイナスの価値を持つ財産)が隠れていることに注意が必要です。

     

     

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    本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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