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投資家が注目する「フィリピン」の成長力
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従来の分散投資で資産を守れるのか?新時代の富裕層が実践する
金融大国「シンガポール」や「フィリピン永住権」を活用した新・資産防衛法
経済成長の鈍化、人口減少……そんなネガティブな状況から、日本だけでは資産を守ることはできないと、海外を活用したポートフォリオの構築に急ぐ富裕層。投資対象としてさまざまな国が挙げられますが、そのなかでも支持されている国のひとつがフィリピンです。
なぜフィリピンなのかというと、よく言われているのが、労働者人口が数、比率共に増え続けることを表す「人口ボーナス」。現役世代が増え続けるということは、それだけモノを生産できるということであり、消費もされるということ。国の成長との関係が深い値として知られています。日本や欧米では人口ボーナス期が終了しているといわれ、東南アジアの国々では、2030~2050年ごろまで続くとされています。
そんななか、フィリピンはというと、人口ボーナス期が終わると推測されているのは2062年といわれ、ほかの新興国よりも安定的な経済成長が長く続くとされているのです。
このような可能性が注目され、米国の『U.S. News & World Report』誌は、2018年版の「投資するのに適した国々(Best Countries to Invest In)」という記事において、ナンバー1に「フィリピン」を選びました。
現在、フィリピンの人口は1億1100万人で世界第13位。その規模と将来人口から推測される経済成長に大きな注目が集まっていますが、実際、フィリピンはどのような国なのか、もう少し深堀してみましょう。
まずGDP。国連が発表した2019年時点の実質GDPは、フィリピンは3,756億1,200万米ドルで世界33位。アセアン諸国の中では16位「インドネシア」27位「タイ」に続く、第3位。ただ1人当たりGDPになると、世界128位と下位に沈みます(2020年国際通貨基金より)。ただ2001年1,004米ドルだったのが、3,323米ドルと約3倍に。日本がその間1.1倍にしかなっていないので、投資家がフィリピンの成長性に期待するのもうなづけます。
また実質GDP成長率も、コロナ禍の2020年は-9.57%と世界の中でも大きなダメージを受けた国のひとつでしたが、アジア通貨危機以降、成長が落ち込んだのはリーマンショック時の2009年のみで、5~6%の安定した経済成長を続けていました。
そして世界経済フォーラム(WEF)による国際競争力ランキングでは、2019年に世界64位。10年前の2009年と比較すると15位ほどランクアップしています。アセアン諸国のなかでは、1位「シンガポール」27位「マレーシア」40位「タイ」50位「インドネシア」56位「ブルネイ」と、ちょうど中盤に位置します。
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