(※画像はイメージです/PIXTA)

難関大学や医学部への進学を目指す学生にとって、高校3年間は「受験勉強を優先させる時期」というのが一般的な考え方だろう。しかし某国立大学医学部に首席合格した医師の岩橋晶子氏は、一旦受験のレールから外れ、海外に留学することを選択した。その経験から得た医師としての姿勢とは。当時を振り返りながら語ってもらった。

留学経験を診療に活かす

中高時代の経験は、自らの人格形成の上で一番の要になるところだと思う。留学先で劣等生や優等生を経験したり、全く言葉の通じない土地で日々奮闘したり、上手くいかなくて落胆したこともあった。そうかと思えば温かな人達に助けてもらったり、言葉の壁を超えて心から通じ合える仲になったり。こうやって思春期の多感な時期に、かけがえのない経験をさせてもらったことが、今の私の基盤を形作っていると思う。

 

この経験は医師になった今でもとても役に立っている。日々診療を行っていると、様々なバックグラウンドの患者様が訪れる。妊娠したけれども産むかどうか迷っている人、なかなか赤ちゃんができなくて困っている人、流産してしまった人、性交時痛でパートナーとの関係がギクシャクしてしまっている人、夜の街で性感染症にかかり自分のお店に出勤したいのにできない人、醜形恐怖症で今の自分の状態が許せない人、もともと完璧主義傾向で整形でも完璧を目指す人たちなどなど。婦人科と美容外科に携わっていると本当にたくさんの患者様に出会う。

 

それぞれの患者様のバックグラウンドを聞き出し理解し、根本の部分でどういう問題を抱えているのか。より生きやすく手助けするにはどうすればいいか。そういったことを考えながら日々診療を行っている。

 

言葉にするのはとても難しいが、私は中高時代の留学で貴重な体験を経て、自分と人種も言語も考え方も違う様々な人と関わったことで、相手が深いところで何に困っているのか、どうすれば解決に持っていけるのかを理解する力が、格段についたように思う。

 

来年、ホストシスターがオーストラリアで式を挙げる。心が綺麗で透き通っていて、優しく、美しく、愛情深い彼女が選んだ最愛のパートナー。2人にどんな祝福をしようかと今から楽しみで仕方がない。
 

 

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