開業歯科医師が、父と自身の事例からみる「医師が不動産投資に向いている理由」 (※画像はイメージです/PIXTA)

近年、銀行の不動産に対する融資はますます厳しくなっているというのが一般的な見方だが、医師に関してはその逆だ。その背景には、新型コロナウイルスの影響もあるという。この機会を利用して、若手医師は資産形成のための不動産投資を考えてもいいのではないか。元区議会議員で歯科医師の國枝正人氏が、自身の不動産投資体験や医療以外で触れてきた知識などを元に語る。

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医師が不動産投資に有利な理由

若い時期から勉強を重ね、難関大学入学、国家試験を突破して資格取得した後も、知識や技術取得の為に努力を維持されている医師の皆様に敬意を表します。近年は、人々が新型コロナウィルス感染に影響を受ける中、医師を始めとした医療関係者に対する尊敬や感謝の念が益々高まっています。医師には「信頼」という有形無形の財産が備わるということです。そんな社会的信用がある医師は、不動産投資と親和性が高いと思います。

 

事実、医師向けに親身に対応して頂ける金融機関が存在します。

 

今の時代、金融機関はバブル崩壊の経験上、慎重な貸し付けを行っているのが実情です。しかし、コロナ渦で医師の方々の信頼度はさらに向上し、医師にとっては、逆に融資というハードルを下げる結果となっている様子です。

 

また、購入した物件を貸し出す場合も、貸し主が医師であるというのは、借り手にも安心感が有るでしょう。

恐怖の館で産まれ育つ

ここで少し、僕にまつわる不動産投資についてお話しします。

 

僕は現在、東京都文京区茗荷谷で歯科クリニックを開業していますが、生まれは大田区。下町風情が残るこの街で、父は、医師の叔父が経営する外科病院の事務長として勤務しながら、不動産の売買を副業的に行っていました。

 

家族の住居は病院から社宅として借りていた一軒家の日本家屋でしたが、築年数が古い上に、敷地の裏側には巨大グモが生息していて、たまに蛇も出現する、子供にとっては恐怖の館でした(笑)。


ウチの家族は何でこんな家に住んでいるのだろうと疑問でしたが、住居という生活費を、勤務先の借り上げという形で節約していたという環境に、今でしたら多少の理解は示すことはできます。 

父が購入した栗の木が茂る土地

小学校低学年の時だったと思いますが、父親に突然、車で千葉県野田市の清水公園まで連れて行かれました。公園近くの線路沿いに有る土地を購入したと父親は教えてくれました。その土地は子供にとってはかなり広く、栗の木が沢山生い茂っており、ひとめ見ただけで、なんだかワクワクしました。何より、線路がすぐ横にあり、たまに通過する電車の様子を見るのが楽しかったことを覚えています。

 

家族の住む家は恐怖の館でしたが、栗が茂る土地が國枝家には有るのだという思いが、子供心に誇らしくもありました。駅から近くもあったその土地は、時代背景もありましたが、良い値段で売却できたとのことでした。

父が残した不動産は母の財産に

その後も父親は不動産投資を行っていましたが、全て上手く進んだ訳では無かった様子です。父親は他界しましたが、現在は父親が残してくれた不動産の維持、管理を母親が行っており、僕はその手伝いやアドバイスをしています。

共同での貸倉庫投資

僕自身も約25年前に母親と共同で土地を購入し、建物を造作した貸し倉庫を埼玉県草加市に所有しています。新築直後は医療機器扱いの会社に貸していましたが、10年程前に借り手不在の状況が1年以上続き、悪い時もありました。現在は介護食などの宅配弁当の会社に借りて頂き、何とか収益を得ています。

 

建物は少しずつ劣化しますが、定期的な外壁塗装などを行い、敷地内の雑草取りやゴミ拾いをしています。大事なのは、貸し主として、借りて頂ける方から不満が出ない努力を惜しまないこと、間に入っている不動産業者と適度な連絡を怠らないことだと思います。

医師の不動産投資は独身時代から

男目線で言えるのは、不動産の決断は家庭を持つと奥様の意見を尊重せざるを得ないということです。結婚生活後には、医師と言えども、好きに投資活動はできないと思います。不動産という商品は当然高額になり、購入の際、奥様やそのご両親などの賛同が必要な場合があります。しかし、優良な物件は早く売れてしまうなど、速やかな決断が求められます。対して独身時期は、自身での決断で行動できます。

投資物件のちょっとした知識

ここまで読んで、不動産投資に興味が湧いたら、以下のようなことも覚えておくといいでしょう。

 

不動産投資は時間の経過を必要とする中長期向け投資です。購入した価格と売却時の差額で得られるキャピタルゲインは、5年以上経過しないと税額が高額となります。また、物件を貸し出して収益を得る利回りは、例えば20年で投資資金を回収できる単純計算の場合は5%物件(20×5=100)、10年で回収できる場合は10%(10×10=100)などと不動産業界では表現しております。

 

より高い利回り物件はリスクが高いと言われており、投資時の目安となります。
全てが当てはまりませんが、新築などの優良物件は、長期での投資になってしまう利回り5%程度のことが多い様子です。

持ち家派か賃貸派か

ちなみに、不動産に関する議論として、持ち家派か賃貸派か、というものが有ります。僕自身は、どちらも正解だと思います。最初に触れましたが、人はそれぞれ働き方も家族環境も違います。職場が住居を用意してくれるケースも有りますし、明確に住みたい物件が有れば、購入でも賃貸でも良いと考えます。物件を所有する方は賃貸して頂ける方が存在して成り立つわけですし、持ち家派と賃貸派は表裏一体と考えます。

 

但し、医師だからといって、必ずしも不動産投資が成功する訳では有りません。僕が言わなくても当然だと思いますが、物件の善し悪し、時代背景などを見極めて行なって下さい。

 

歯科医師、医学博士(日本大学医学部解剖学)

昭和45年3月14日東京都生まれ。O型。 獨協中学校、獨協高等学校、日本歯科大学歯学部卒業、医学博士(日本大学医学部解剖学) 

大学卒業後、都内や岩手県の開業医で勤務の後、

平成13年11月より文京区小石川5丁目でキュアデンタルクリニックを開業、

平成25年8月より、若荷谷歯科クリニックに移転開業 

平成18年4月~平成23年3月 文京区立茗台中学校学校歯科医、

平成28年10月~平成31年3月 文京区立第ー中学校学校歯科医 

平成23年4月 文京区議会議員選挙にて初当選。厚生委員会理事、文京区国民保険運営協議会委員など歴任。 

著者紹介

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