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相続で取得も放置されたままの「空き家」196万戸
新型コロナウイルス感染症の拡大により密を避けたいというニーズ、そしてメディアなどで田舎暮らしやDIYが取り上げられ、自分の思うように生活を組み立てていきたいというニーズから、空き家のリフォーム・リノベーションが静かなブームとなっています。
このような動きは、深刻化している空き家問題解決の一助になると期待されているものの、その数は空き家の数に比べるとごくわずかで、簡単にはいかないようです。
国土交通省『2018年住宅・土地統計調査』によると、全国の総住宅数約6240万戸のうち、空き家は約849万戸。 その内訳は「賃貸用住宅」が約432万戸、「売却用の住宅」が約29万戸、「(別荘などの)二次的住宅」が約38万戸、その他の住宅(転勤や入院などのため、居住世帯が長期にわたり不在の住宅や建替えのなどのため取り壊すことになっている住宅、空き家の区分が困難な住宅)が約348万戸となっています。
【空き家の内訳】
「賃貸用の住宅」:新築か中古かに関わらず賃貸のために空き家となっている住宅
432万7,000戸
「売却用の住宅」:売却目的で空き家になっている住宅
29万3,000戸
「別荘などの二次的住宅」:週末や休暇の際に利用する住宅。別荘やセカンドハウス
38万1,000戸
「その他の住宅」:上記いずれにも該当しない住宅
348万7,000戸
出所:国土交通省『2018年住宅・土地統計調査』より
このなかで空き家問題でよくクローズアップされているのが、「その他空き家」で、「相続して取得」したものが56.4%を占めるといわれています。「賃貸用の住宅」においてもその多くが入居者がゼロのまま放置され、腐敗や破損が目立つ住宅。「親が亡くなり相続したが賃貸住宅として家賃も入らず、困っている」というケースも珍しくありません。
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