亡き父と暮らしていた「内縁の妻」…相続を理由にマンションを退去させることは可能か【弁護士が解説】 (画像はイメージです/PIXTA)

母親の死後、資産家の父親は内縁関係の女性と自宅マンションで同居していました。ところが、高齢となった父親も死去。いまは亡き父親のマンションに、内縁関係にあった女性がひとり生活しています。マンションを相続した子どもは、この女性に出ていってほしいと考えています。どうしたらいいのでしょうか。長年にわたり相続案件を幅広く扱ってきた、高島総合法律事務所の代表弁護士、高島秀行氏が実例をもとに解説します。

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死去した父親は、内縁の妻と10年以上同居していた

Aさんは、貸マンションを何棟も持っている資産家です。Aさんには、子どもが長男Xさんと長女Y子さんがいます。Aさんの妻は20年以上前に亡くなっており、Aさんは、マンションで内縁の妻Bさんと10年以上同居していました。

 

Aさんが亡くなり、そのマンションは、Xさんが相続したのですが、Bさんには退去してほしいと思っています。さて、この場合、Xさんはどうしたらよいでしょうか。

 

①内縁の妻にも相続権があるのでXさんはBさんを立ち退かせることはできない。

 

②内縁の妻には、相続権がないことから、XさんはBさんを立ち退かせることができる。

 

③内縁の妻には相続権がないけれども、事情によっては、立ち退かせることができない場合がある。

 

籍を入れずに、夫婦として一緒に生活している関係を「内縁」といいます。夫婦別姓を維持するために籍を入れない場合もありますが、子どもとの関係を考慮して籍を入れない場合もあります。

 

この内縁の妻は、戸籍には入っていませんが、別れる場合は、妻としての権利が認められています。

 

戸籍に入っている妻と同様に、財産分与も、慰謝料も請求できるとされています。子どもがいれば養育費も請求できることになります。

 

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高島総合法律事務所
代表弁護士 

1965年生まれ。慶応義塾大学法学部法律学科卒業、1994年弁護士登録。第一東京弁護士会所属。現在、高島総合法律事務所、代表弁護士。

不動産会社、個人の資産家等の顧問を務めており、『相続・遺産分割する前に読む本―分けた後では遅すぎる!』、『訴えられたらどうする!!』、『企業のための民暴撃退マニュアル』(以上、税務経理協会)などの著作がある。

「遺産相続・遺留分の解決マニュアル」をホームページに掲載している。

著者紹介

連載相続専門弁護士が解説!よくある相続トラブル実例集

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