資産家・高齢父の再婚問題…「後妻にウチの財産は渡せない!」先妻の子らの意思を通す方法はあるか【弁護士が解説】 (画像はイメージです/PIXTA)

妻を亡くした資産家のシニア男性が子どものいる女性との再婚を考えています。しかし、先妻の子どもたちは、結婚はともかく、万一父親が先に亡くなったとき、実家の財産が後妻の子どもへと承継されていくのではと思い、気が気ではありません。阻止する方法はあるのでしょうか? 高島総合法律事務所の代表弁護士、高島秀行氏が解説します。

資産家父の再婚で、「財産の行方」が心配な子どもたち

鈴木太一さんは、世田谷に賃貸マンション(2.5億円相当)と自宅(1.5億円相当)、を持っている資産家です。太一さんの家族は、長男の太郎さん、長女の花子さんの2人の子どもで、妻の陽子さんは病気のため亡くなっています。

 

太一さんは、田中美香さんと再婚することとしました。美香さんには離婚経験があり、前夫との間には、離婚の際に夫についていった勉さんという子どもがいます。

 

[図表]相続関係図

 

太郎さんと花子さんは、太一さんが結婚するのは構わないと思っていますが、太一さんに万一のことがあったとき、財産の半分は後妻である美香さんのところにいってしまい、美香さんが亡くなったときには、太一さんとはまったく関係のない勉さんが相続することになるのが心配です。

 

太一さん、美香さんが亡くなったら、相続はどうなるのでしょうか。また、どのような対策をしたらよいでしょうか。

 

①美香さんは離婚して、勉さんは前夫についていったので、相続権はない。

 

②太一さんが亡くなれば、配偶者である美香さんが太一さんの遺産の2分の1を相続し、美香さんが亡くなれば、美香さんの子どもである勉さんに、美香さんの遺産がすべて相続されることとなる。

 

③美香さんから太郎さんと花子さんが相続を受けるには、太郎さんと花子さんが美香さんの養子となる方法がある。

 

④美香さんから太郎さんと花子さんが財産を引き継ぐには、美香さんに遺言を書いてもらう方法がある。

 

⑤太一さんの財産を美香さんに相続させた場合、勉さんの権利を無くすことは難しいので、太一さんに、太一さんの財産はすべて、太郎さんと花子さんに相続させるという遺言を書いてもらう方法がある。ただし、美香さんが遺留分を行使しない必要がある。

 

⑥太一さんの財産を勉さんに相続させないためには、太一さんと美香さんが籍を入れず、内縁状態とすればよい。

 

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    高島総合法律事務所
    代表弁護士 

    1965年生まれ。慶応義塾大学法学部法律学科卒業、1994年弁護士登録。第一東京弁護士会所属。現在、高島総合法律事務所、代表弁護士。

    不動産会社、個人の資産家等の顧問を務めており、『相続・遺産分割する前に読む本―分けた後では遅すぎる!』、『訴えられたらどうする!!』、『企業のための民暴撃退マニュアル』(以上、税務経理協会)などの著作がある。

    「遺産相続・遺留分の解決マニュアル」をホームページに掲載している。

    著者紹介

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