憧れの大手に就職するも厳しい現実、エース社員の離脱に衝撃
「学生時代はエリートに憧れていたんですよ」
佐々木雄太さん(32歳・仮名)は、そう笑います。大学時代は大手企業への就職を目標に、人一倍努力しました。インターンに参加し、SPI対策を繰り返し、ようやく勝ち取った内定は、誰もが知る大手メーカーの営業職でした。
「親も喜びましたし、自分でも『人生勝った』と思っていました」
しかし、入社して間もなく考えは変わります。同期には、とんでもない人たちがいました。海外大学卒、学生時代に起業経験あり、英語だけでなく多言語が話せる人など――。
「化けものみたいな人がいる。自分が採用されたのが不思議なぐらいでした」
毎日終電近くまで働き、休日も勉強。ところが差は縮まりません。疲弊していた頃、一人の先輩が休職しました。30代半ばのエース社員でした。
「朝から晩まで働いて、責任も重くて……結局、うつ病になってしまったんです」
その時、自分の中で何かが切り替わったといいます。
「僕程度が頑張っても、会社を変えられるわけじゃない。無理をして心を壊す意味って何だろうって」

