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中古1棟アパートは超効率的な“キャッシュマシーン”
あまり資金がなく、これから不動産投資を始める人には、耐用年数切れの木造や軽量鉄骨造の中古アパートから始めるのがいちばん良いケースがほとんどです。中古1棟アパートを活用するうまみは「節税しながら現金を殖やせる」点にあります。
通常、節税というと経費をいっぱい使ってみたり、あるいはオペレーティングリースなど税金の繰り延べ商品を活用したりすることになりますが、いずれの場合も手元から現金の支出が伴います。
しかし、中古アパートは条件によってはフルローンで購入することができ、購入時の各種費用を除けば財布から1円も出ていかないというメリットがあります。しかも、建物の減価償却費という帳簿上の経費によって不動産所得で大きな赤字を出すことで、損益通算により確定申告を通して給与所得や事業所得といった本業にかかる所得税から還付が得られます。
そうすると、「賃料収入から運営諸経費を差し引いた黒字分だけ預貯金が増加する」のに加え、「本業での税金の還付を受けることができる」という状態が両立できてしまうわけです。
特に個人で累進課税の所得税率が高い人ほど、本業での税金の還付が大きいため、アパートの運営状況によらない確定利回りを手にすることができます。本来自分の懐には残らないはずだった所得税が戻ってくることによって、特に納めている額が多ければ多いほど、驚くほど手元の現金が殖やせるのです。
さらに、実際に自分が働いた分もコツコツ貯金に回していけば、ただただ給料から貯金をしているだけのときより、早期に通帳の残高を殖やすことが可能になります。
「自分の懐に入ってくる現金を殖やす」ことと、「止めることのできる出費を食い止める」こと、この2つをバランスよく安定的に行えるのが中古1棟アパートの活用なのです。
普通の物件サイトにある利回り8~10%の物件で十分
「東京23区内、築20年以内、利回り15%以上でないと買わない」など、独自の基準をもって何年も物件を買わずにずっと眺めているだけの方がいます。
もちろん、こだわりをもつのは大事ですが、正直、素人が思いつく基準の優良物件は業者が水面下で現金で買っていくので個人に回ってくることはまずありません。
不動産投資の根幹は、「部屋を貸した時間分、対価を賃料としてもらう」ということです。そのため、誰でも見られる収益不動産の物件サイトである「楽待」や「健美家」に掲載されている利回り8~10%の物件を何もしていない人より5年早く買って運用すれば、額面上は投資額の40~50%のリターンが得られるわけです。
実際には借入金の返済、運営費、場合によっては納税が発生するので額面どおり現金が殖えるわけではありませんが、物件購入時によほど変な条件(極端な短期間、高金利等)で借入をしない限りは、不動産賃貸業は現金を殖やしやすい業態です。
さらに先述のとおり、節税効果で所得税を手元に引き戻すこともできます。投資スタンスは人それぞれなのであまり深くは触れませんが、基本的には「買わなきゃよかった」と思うほどの損をするリスクは低めになっています。
実際、私が個人名義で所有する物件はどれも「レインズ」(東日本などエリアごとに設けられた不動産会社専用の情報ネットワーク)ではなく「楽待」などで見つけた物件です。
物件を買わない理由として「良い物件がない」と嘆いている方を多く見かけますが、これは大きな間違いです。
2021年現在の市況と税制であれば、いわゆる普通のネットサーフィンで見つけられる物件でも十分勝てる、ということは覚えておいてください。
最終ゴールは「毎年現金でアパートを購入できる」状態
不動産投資による資産拡大の最終目的地は、毎年数千万円の預貯金がつくれる状態です。そこまで行ければ、あとは現金で物件を毎年、買えるようになります。そうすれば償却資産を絶えずもち続けながら、お金を生み出す“キャッシュマシーン”を無限に増やしていけるわけです。
そもそも、毎年1000万円以上貯金がつくれるなら、経済的な自由を得たといってもいいでしょう。これは何も特別なことではなく、真剣であれば必ず到達できる領域です。
実際、筆者のところに「穴澤君、今年も木造か軽量鉄骨のアパートを現金で買いたいからすぐ売ってほしいんだ」ということで相談にいらっしゃるお客さまが何人もいらっしゃいます。そして、その方々は何も最初から大金持ちだったわけではありません。当社でお手伝いをしている方には先述のようなことを言える、現金でアパートを本当に買える状態を目指してもらっており、皆さまもその領域を目指すことは十分、可能なのです。
穴澤 勇人
コスモバンク株式会社 代表取締役
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