(※写真はイメージです/PIXTA)

クリニックの経営環境がますます厳しくなっていく今後、来院数を増やすにはネットでの情報発信が欠かせません。ブログや各種SNSなど様々な手段がありますが、「日本一忙しい小児科医」とも呼ばれる筆者いわく、手始めにユーチューブチャンネルを開設するのがオススメとのこと。ユーチューブ動画ならではの汎用性の高さを見ていきましょう。

これからの時代、患者が選ぶのは「顔が見える医師」

コロナ禍によって、Uber Eatsや出前館といったフードデリバリーサービスが脚光を浴びました。飲食店のサイトを見てオンライン注文するという消費行動は、2020年以降、急速に広まっています。

 

飲食店の料理をオンライン注文する場合、消費者は店の様子をそこまで細かくチェックはしません。料理がおいしそうか、料金は高過ぎないかなどの情報があれば、それで十分なのです。届いた料理が期待どおりの水準に達していなかったとしても、「まあ仕方がないか」と諦め、次から注文しなければ、それで済みます。

 

一方、オンライン診療の場合はそうはいきません。医師は患者にとって健康や命を預ける存在ですから、いい加減な人には診てもらいたくないと思うのが当然なのです。そこで多くの患者は、「顔の見える医師」を選びます。

 

そのため、これからの医師、クリニックに重要になるのが、ネットでの発信力です。

 

自院のホームページを開設するのは当然ですし、ユーチューブチャンネル、フェイスブックやツイッターなどのSNSで情報発信することも欠かせません。

 

そうして、多くの人に「この先生なら安心だ」「このクリニックで診察してもらいたい」と思ってもらえれば、来院数を伸ばすことが期待できます。特に、私の院のような小児科では、インターネットを使いこなしている若い母親世代がターゲットなので、ユーチューブやSNSでの情報発信が特に大事です。 

最も使い勝手がいいのは「ユーチューブ」

「顔の見える医師」になるための第一歩は、ユーチューブチャンネルの開設です。

 

ユーチューブの優れているところは、映像をツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ブログなどに貼り付け、手軽に紹介できることです。

 

また、ユーチューブ用映像で話した内容をまとめ、あとで文章化する際の「ネタ元」にすることも可能です。

 

加えて、しっかりした台本を作らずに済む点もユーチューブの良いところです。ブログや雑誌などに掲載する文章を自分で書く場合、筋道を立て、理路整然とした書き方をしなければ意味が通じづらくなります。

 

一方、ユーチューブなら途中で話が脱線したりしても、それほどあらは目立ちません。

 

つまり、ブログなどに比べ、ユーチューブはコンテンツを量産しやすいのです。まずは自らの専門分野について、患者の役に立つ情報を数多く発信することを心掛けましょう。

「患者の悩みを解決する動画」はバズる可能性大

私は、自らのユーチューブチャンネル「小児科医 Mama's Doctor/鈴木幹啓」を開設してから5ヵ月間で、80本以上の動画をアップロードしました【図表】。

 

【図表】筆者のユーチューブのチャンネル(動画一覧)

 

私は小児科医ですから、動画テーマも子育てに悩む親にとって気になるものを厳選しています。再生数の上位は、「うちの子、ADHD? 発達障害?」「子供のゼーゼー/家で出来る対処法」「アトピー性皮膚炎 保湿剤の使い分け法」など。外来や私のオンラインサロンでもたくさん質問が寄せられるテーマが並んでいます。ほかの診療科でも、患者の悩み事を解決できるような動画を作れば、バズる可能性が高いのです。

 

逆に、ユーチューブで再生回数の多いテーマは、多くの患者にとって悩みの種なので、そこからブログやセミナーのネタを見つけることもできます。

ユーチューブ動画は「投稿した後」も重要

ユーチューブに動画をアップしたら、SNSでフォロワーに通知します。このときに留意すべきなのが、「コールトゥアクション」を忘れずに入れることです。コールトゥアクション(行動喚起)とは、訪問者を具体的な行動に誘導することを指します。

 

例えばフェイスブックの投稿の最後に、「この投稿に共感した人は『いいね!』をお願いします。もし、友人にこうしたお悩みをもっている方がいたら、シェアしてください」と明記し、行動を促すわけです。

 

また、SNSで最も大切にすべきなのはシェア数です。閲覧者が投稿をシェアすると、その人の友達にも同じ投稿が表示されやすくなり、結果的に読者を増やせるからです。

 

 

鈴木 幹啓

すずきこどもクリニック院長

 

 

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    ※本連載は、鈴木幹啓氏の著書『開業医を救うオンライン診療』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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