世界的に早い段階で導入されていた「オンライン診療」
アメリカでは遠隔診療の導入が世界的にも早く、爆発的に拡大しました。2015年の時点では、すでに約1,500万人の患者が診療を受けていました。その後多くの国があとに続けと、オンライン診療に取り組んでいます(日本が遅れていることは周知のとおりです)。
安価で気軽に受診ができる「テレメディシン(Telemedicine)」の登場
アメリカで診療を受けることは簡単ではありません。そのようなこともあって、スマートフォンやコンピューターを利用して、どこからでもインターネット経由で行う「Telemedicine(オンライン診療)」が注目されることになります。
それまでオンライン診療は、「医療機関が近くに存在しない地域に住む人達のためのもの」でした。さらに、オンライン受診の信頼性を疑う人が多かったのです。しかし、風邪やインフルエンザで発熱しても、ベッドから出ることなく、24時間、土日でもすぐに医師にかかれることから、オンライン診療は好感を持たれます。そのことが知れ渡ると、オンライン診療は急速に身近なものになってゆくことになるのです。
「これほど楽なことはない‼」、ということで、オンライン診療は話題となり、広くアメリカ国民から受け入れられることになります。この状況を黙ってみているわけにはゆかなくなります。そこは自由の国アメリカです。
高騰するばかりの医療費の影響で、医療機関を気軽に受診できないという理由から、急速に遠隔診療の法整備が進められてゆきました。当然のようにスマートフォンを利用した遠隔診療が、安価で24時間受診できるサービスの登場など多くの面で進展がありました。
オンライン診療サービス拡大…「顧客獲得競争」開始
多くの州で、民間医療保険会社に対し、オンライン診療を保険適用とするよう定めることとなり、多くの医療保険会社がオンライン診療サービスと契約することになります。そして全米に広がるのです。
同時にオンライン診療サービスは、「医療保険に加入していなくても利用できる体制」を備えるところも登場してきたのです。1回の受診料は高いのですが、民間医療保険の内容が契約料金次第のアメリカでは、好感が持たれました。
そうなると医療保険会社は、オンライン診療サービスとの契約が加速します。その結果、保険会社のサイトには、オンライン診療サービスが溢れるようなったのです。そして、オンライン診療のサービスは加速します。医療保険プランでの値段設定や待ち時間、薬の処方などで、サービスの向上と競争がどんどんと激しくなってゆくことになります。
禁煙やダイエット、カウンセリングにも…より幅広く使えるオンライン診療に
さらにアメリカのオンライン診療では、風邪などの軽い症状や糖尿病、高血圧などの慢性疾患の管理、禁煙やダイエットなどにも対応が広がってゆきます。精神科のカウンセリング、婦人科、泌尿器科など幅広く対応し、自宅や個人のプライベートな場所からスマートフォンで、気軽に医師に相談できるようになりました。
米国の場合、かかりつけの家族向けの医師、専門医、救急対応医、検査施設など、役割が明確に分かれていますので、患者は誰の指示に従うのかで、迷うことも珍しくありません。そんな状況ですから、オンライン診療によって、患者が使う医療サービスの選択肢が生まれたことは、国民にとっても都合がよかったのです。
「オンライン薬局」システムも拡充
そうなると病院だけではなく、薬局も動き出します。アメリカでは薬局も、患者さんが契約している薬局があります。その薬局で薬を受け取るのが一般的です。
オンライン診療の普及により、オンラインでの受診の際に、自宅の近くの薬局を医師に伝えておくと、医師は処方箋をオンラインで、伝えられた薬局に電子処方箋を送ります。そして、自宅近くの薬局で薬を購入することになります。自宅まで送ってくれるシステムも当然あります。
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