(※写真はイメージです/PIXTA)

過重労働の現代人のなかには、「食事に気をつかわない」「健康診断を受けても異常値に気づかない」という方が大勢います。取り返しのつかない状態になる前に…、腎臓内科医・南青山内科クリニック院長の鈴木孝子氏が、慢性腎臓病(CKD)にならないために気をつけたい「食事」について解説していきます。

調味料減に役立つ「しょうゆスプレー」とは?

●しょうゆスプレーを味方に

 

最初の一口分を少し濃い味にすると、その味が脳にきざまれ記憶に残りやすいものです。ほかは薄味だとしても物足りなさを感じずにすむというわけです。

 

その「最初の一口」でメリハリをつけるのに役立つのが「しょうゆスプレー」です。メーカーや店によって商品名はさまざまだと思いますが、しょうゆを吹きつけることができる小さなボトル容器で、減塩にもなり経済的と、キッチンの便利ツールとして健康志向の高い人などの間で人気のようです。

 

しょうゆを小皿に取ったとき、どの程度の量かを気にする人はあまりいません。

 

例えばスーパーなどの刺身や寿司のパックについているしょうゆの小袋には、5~10㏄程度入っています。

 

それに対し、しょうゆスプレーでひと吹きした量はだいたい0.1㏄です。

 

たった0.1㏄で味なんて分かるの?と疑う人もいると思いますが、実際にやってみると意外としっかり味がついています。長い目で見ればかなりの減塩になるのです。

 

●調味料を減らすコツは「かける」より「つける」

 

どの食材でもそうですが、調味料を上からかけると、使う量は自ずと増えてしまいます。かけるよりは「つける」ほうがだんぜん、量は減らせます。

 

例えば、海鮮丼があったとして、上からしょうゆをぐるりと具全体にかけてしまうと、結局、下のご飯にまで染み込んでしまい、食べ終わる頃にどんぶりの底にしょうゆがたまっていた、ということがあると思います。そうせずに、一切れずつ、食べるたびにしょうゆをつければ、かけるよりは余分なしょうゆを使わずにすみます。

 

ただ、もっと少量でも満足感を味わいやすい方法があります。それが「まぶす」です。

 

これは魚よりも、おひたしなどの野菜料理のほうがしっくりくるかもしれません。例えば茹でた野菜など淡泊な食材の場合、少量の調味料でできるだけ満足感を得るには、ボウルに野菜を入れてから調味料をかけ、野菜をよく混ぜるようにするのです。そうすることで、調味料が全体にいきわたりやすくなります。

 

「トッピング」もおすすめです。ごまや七味、ゆずなどを散らすと、最初の一口で豊かな風味が得られます。

 

 

鈴木 孝子

南青山内科クリニック 院長 

※本連載は、鈴木孝子氏の著書『「生涯現役」をかなえる在宅透析』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

「生涯現役」をかなえる在宅透析

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鈴木 孝子

幻冬舎メディアコンサルティング

わが国で透析といえば一般的に、医療機関に通って行う「施設血液透析」のことを指します。 実際に9割の患者がこの方法で治療を受けています。しかしこの方法は、人間らしい生活が奪われるといっても過言ではなく、導入直後は…

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