調味料減に役立つ「しょうゆスプレー」とは?
●しょうゆスプレーを味方に
最初の一口分を少し濃い味にすると、その味が脳にきざまれ記憶に残りやすいものです。ほかは薄味だとしても物足りなさを感じずにすむというわけです。
その「最初の一口」でメリハリをつけるのに役立つのが「しょうゆスプレー」です。メーカーや店によって商品名はさまざまだと思いますが、しょうゆを吹きつけることができる小さなボトル容器で、減塩にもなり経済的と、キッチンの便利ツールとして健康志向の高い人などの間で人気のようです。
しょうゆを小皿に取ったとき、どの程度の量かを気にする人はあまりいません。
例えばスーパーなどの刺身や寿司のパックについているしょうゆの小袋には、5~10㏄程度入っています。
それに対し、しょうゆスプレーでひと吹きした量はだいたい0.1㏄です。
たった0.1㏄で味なんて分かるの?と疑う人もいると思いますが、実際にやってみると意外としっかり味がついています。長い目で見ればかなりの減塩になるのです。
●調味料を減らすコツは「かける」より「つける」
どの食材でもそうですが、調味料を上からかけると、使う量は自ずと増えてしまいます。かけるよりは「つける」ほうがだんぜん、量は減らせます。
例えば、海鮮丼があったとして、上からしょうゆをぐるりと具全体にかけてしまうと、結局、下のご飯にまで染み込んでしまい、食べ終わる頃にどんぶりの底にしょうゆがたまっていた、ということがあると思います。そうせずに、一切れずつ、食べるたびにしょうゆをつければ、かけるよりは余分なしょうゆを使わずにすみます。
ただ、もっと少量でも満足感を味わいやすい方法があります。それが「まぶす」です。
これは魚よりも、おひたしなどの野菜料理のほうがしっくりくるかもしれません。例えば茹でた野菜など淡泊な食材の場合、少量の調味料でできるだけ満足感を得るには、ボウルに野菜を入れてから調味料をかけ、野菜をよく混ぜるようにするのです。そうすることで、調味料が全体にいきわたりやすくなります。
「トッピング」もおすすめです。ごまや七味、ゆずなどを散らすと、最初の一口で豊かな風味が得られます。
鈴木 孝子
南青山内科クリニック 院長