(※写真はイメージです/PIXTA)

「日本一忙しい小児科医」と言われる筆者が1日に診る患者数は平均200人。一般の医師にとっては1日100人でも驚異的な数字です。なぜ、これだけの患者を診ることができるのか? それはムダを最大限カットするために様々な工夫を行っているからです。本稿ではその工夫の一例として、紙カルテとシールを使った、アナログながら超効率的な伝達術を見ていきましょう。

患者とのコミュニケーション密度が大幅アップ

3つ目の理由が、患者とのコミュニケーションに注力できることです。カルテにスタッフへの指示などを書き込むときは患者から目が離れますし、看護師に口頭で連絡するとき、同時に患者に話し掛けることはできません。

 

しかしシールを使えば、患者に話し掛けながら看護師・スタッフに指示を出すことができるのです。

 

私は治療中、常に患者かカルテのいずれかを見ています。指示を出したり治療器具や注射器などを受け取ったりするときも看護師は見ず、患者に話し掛けたり様子を観察したりすることに集中しています。看護師に指示を出す時間を最小限に抑え、その分を患者に振り分けることが私の基本方針です。私の一人あたり治療時間は平均2分半と短いのですが、患者とのコミュニケーション密度は濃いため、多くの人から好評を博しています。

 

[図表6]医師(筆者)が効率的に検査器具を受け取る様子

「患者に聞かれたくない話」をスマートに伝達

そして4つ目の理由が、患者に聞かれたくないことを、看護師やスタッフだけに伝えられることです。

 

例えば、自院をかかりつけ医にしてくれそうな患者がいた場合、事務スタッフが小児かかりつけ医の制度について説明し、患者から承諾書をもらう必要があります。

 

でも、患者が目の前にいる状態で「この人からかかりつけ医の承諾書をもらって」などと伝えるのは、いかにもいやらしい印象を与えます。そこで私の院では、前述の「(か)シール」をカルテに貼ることで伝達をすることにしています。

 

 

鈴木 幹啓

すずきこどもクリニック院長

 

 

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※本連載は、鈴木幹啓氏の著書『開業医を救うオンライン診療』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

開業医を救うオンライン診療

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鈴木 幹啓

幻冬舎メディアコンサルティング

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