3―女性で「安全性への不安」「順番待ち・様子見」、若年で「面倒」。「ワクチン不要」は感染不安が低い。
「安全性への不安」「順番待ち・様子見」「面倒」「ワクチン不要」の各グループと関連が深い理由のいずれかを回答していた場合を1、それ以外を0とした変数を作成し[図表3]、これを被説明変数として線形回帰モデルを使って、それぞれの理由で、すぐには接種を希望していない人の特徴を分析した。調整変数として、都道府県、職業・業種、世帯年収、家族(祖父母、両親、子ども、孫)との同居/別居状況を投入した。
推計結果を[図表4]に示す。
安全性への不安から、すぐには接種を希望していない人の特徴として、女性、妊娠中または授乳中の人、肥満ではない人があげられた。現在の不安としては、日本経済が悪化し、国内の企業業績や雇用環境が悪化する、感染状況の公表や厚生労働省によるコロナアプリの開発などによって個人情報が保護されない事態が生じる可能性があることをあげていた。また、順番待ち・様子見をしていると思われる人の特徴として、女性があげられた。
現在の不安としては、日本経済が悪化し、国内の企業業績や雇用環境が悪化することをあげていた。面倒さから、すぐには接種を希望しない人の特徴として、若い人と肥満ではない人があげられた。現在の不安として、感染状況の公表や厚生労働省によるコロナアプリの開発などによって個人情報が保護されない事態が生じる可能性があることをあげていた。ワクチン不要と考えている人は、「持病がある人※」は少なく、自分や家族の感染による自分や家族の健康状態の悪化の不安が低い人だった。
※「持病がある」は、「心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧・呼吸器疾患などの持病がある」「免疫系の持病がある、または、免疫の機能を低下させる治療を受けている」「これら以外の持病がある」のいずれかにあてはまることとした。以下同じ。
性、年齢による有意差はなく、男女ともどの年代にもワクチン不要という考え方をする人はいるようだ。